研究概要 |
CT用低コントラストファントムと脳梗塞患者に対し、本学既設のMultislice CT (MSCT)を用いて、通常の頭部CTの撮影条件(120kV,375mAs)と1/2線量(120kV,180mAs)で撮影した。得られた画像データに我々が開発した量子ノイズ除去フィルタを適用し、得られた画像の信号ノイズ比(S/N比)、コントラストノイズ比(C/N比)を算出し、比較した。 量子ノイズ除去フィルタを適用した画像では、頭部CT、ファントムともに同一線量で約2倍、1/2線量でも約1.5倍のS/N比、C/N比を得ることができた。 視覚的には、1/2線量で撮影しフィルタを適用した頭部CTでも、白質、灰白質の良好なコントラストが得られ、ノイズが減ったため、コントラストは通常の頭部CTよりも良好で、初期虚血変化も極めて明瞭に描出することが可能であった。 また、低線量で撮影したCT灌流画像でも、極めて良好な脳血流マップを作製でき、MR灌流画像やSPECTの結果とも良好な対応が得られた。
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