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2005 年度 実績報告書

抗Angiopoietin抗体の作成と非小細胞肺癌における臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16790799
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

高濱 誠  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90316068)

キーワード非小細胞肺癌 / Angiopoietin-1
研究概要

非小細胞肺癌の進展には,種々の血管新生因子が関与することが知られており,その発現が予後不良因子になりえることが報告されている.また近年抗EGFレセプター抗体,抗VEGF抗体が各種の固形癌に対して用いられその有用性が報告されているが,その効果は肺癌においては満足すべきものではなく,新しい分子標的薬の開発が望まれている.非小細胞肺癌のmRNAを用いてcDNAライブラリーを作成しこれをもとに抗ヒトAngiopoietin-1抗体を作成すること,またこの抗体のヒト固形癌株における種々の作用を検索することを目的として研究を実施した.
腫瘍部位および非腫瘍部位のangiopoietin-1およびTIE2を含む血管新生因子のmRNA発現を検索した.Angiopoietin-1 mRNAの発現)IA:IB=1.22±0.59:1.88±0.94(p<0.05),非再発例:再発例=2.80±0.90:3.57±1.31(p<0.05)。TIE2 mRNAの発現)IA:IB=1.37±0.92:2.85±1.95(p=0.187),非再発例:再発例=2.90±1.33:4.04±1.39(p<0.05).Angiopoietin-1 mRNAの発現が高レベルな腫瘍は予後不良であることが示唆された.また被験者より肺癌に対する根治術術前に採血した血清を用いて,蛋白レベルでのAngiopoietin-1およびTIE2の発現をELISA法により検索した.再発例においてAngiopoietin-1およびTIE2の発現が,mRNAレベルでの検索と同様に高値を示した.これらの知見は,Angiopoietin-1/TIE2系の発現亢進が非小細胞肺癌の再発例においてみられることを示しており,その発現亢進が予後不良因子であることを示唆するものであった.現在この知見をもとに論文作成し投稿準備中である.また抗Angiopoietin-1抗体の作成は継続して行っており,得られた抗体を用いてさらなる検索を予定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] New Perspectives in Cancer Research and Therapy : Surgical management for lung cancers2005

    • 著者名/発表者名
      Makoto Takahama et al.
    • 総ページ数
      432
    • 出版者
      Research Signpost Kerala, India

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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