研究概要 |
18年度は以下の(1)〜(4)の実験計画をたて、検討した。 (1)「三叉神経細胞体が興奮するのか、電気生理学的に検討。 方法と結果:whole cell patch clamp法にて検討-80mV〜+60mV三叉神経の細胞体の膜をvoltage clamp法で脱分極をさせたところ、電位依存型のNa^+とK^+の流れが観察された。 またGABA_B receptorのantagonistであるbaclofenがNa^+の流入を抑制した。 (2)GABA_B receptorの発現をRT-PCRもしくはin situ hybridization法にて検討 方法と結果:Digラベルのオリゴプローブにて検討した。その結果、GABA_B R1a,1b,R2の全てのサブユニットが神経細胞体で発現していた。 GABA_B receptorの発現を免疫組織学的に検討 方法と結果:一次抗体はポリクロナール抗体二次抗体はAlexa488の蛍光抗体法。その結果たんぱくレベルにおいてもGABABR1a+1b,R2の発現が認めれ、侵害受容器としている小型の細胞にR2の強い発現が認められた。 (4)細胞膜上のGABA_B receptor生理学的検討 結果:GABA_Bのantagonistであるbaclofenにより電位依存型のK^+の流れが増幅した。 これらの結果から三叉神経の細胞膜上にGABA_B receptorが生理学的にみとめられた。また小型の細胞に多く発現していることから、侵害受容の制御に関連すると考えられる。
|