1.アデノウイルスベクターの調製 昨年に引き続きアデノウイルスベクターの調製から始めたが、昨年発現を確認したはずのCV-1に遺伝子導入したDAX-1蛋白の発現が実はうまくいっておらず再度組み換えアデノウイルスの作製からやり直した。COS-TPC法を利用した組換えアデノウィルス作製キットAdenovirus Expression Vector Kit(TaKaRa Code 6150)を用いて行った。コスミドベクターにDax1遺伝子を含むプラスミドを挿入したのち構造を確認し大量調製を行った。組換えアデノウイルスを作製し、構造を確認したのち力価を測定した。ウイルス液は5%FCS及びペニシリン/ストレプトマイシンを含むDMEMを用い、10^9pfu/mlのウイルス液を10mlに調製した。作製したアデノウイルスベクターをCV-1に遺伝子導入しDax-1蛋白の過剰発現をウエスタンブロティングにより確認した。 2.培養細胞への遺伝子導入 マウスセルトリ細胞(TM4)を培養しDax-1を遺伝子導入したが、培養細胞への毒性が強いためか、細胞がほとんど死滅した。ウイルス液の濃度を10^6〜10^8pfu/mlまで振って再度培養細胞への遺伝子導入を試みたが、細胞の毒性が強いと判断した。そのため、作製したアデノウイルスベクターに組み込んだプラスミドベクターが良くないと判断し、現在プラスミドベクターのプロモーターを変更し、再度アデノウイルスベクターの作製を試みた。
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