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2004 年度 実績報告書

調節性樹状細胞を用いた実験的自己免疫性網膜ぶどう膜炎の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 16791036
研究機関北海道大学

研究代表者

南場 研一  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70333599)

キーワード樹状細胞 / ぶどう膜炎 / TLR / 実験的自己免疫性網膜ぶどう膜炎 / EAU
研究概要

失明の原因になる難治性ぶどう膜炎の治療に調節性樹状細胞を用いた免疫治療をおこなうための基礎的な研究を行うことが目的である。本年度は調節性樹状細胞を樹立するために必要な条件についての研究を重点的に行った。
樹状細胞にあらかじめ刺激を加えておくことにより、その後のT細胞の活性化の方向性を調節できることがわかってきた。今回我々はToll like receptor(TLR)が免疫調節に密接に関わっている点に着目した。
歯周病菌由来のTLR-2のリガンドであるPam(3)Cysとともに樹状細胞株を培養し、その樹状細胞株を用いてT細胞を刺激したところ、そのT細胞はTh2タイプの反応を示した。さらにPam(3)Cysに加えてプロスタグランディンE_2とともに培養し樹状細胞株を用いた場合にはIL-6を多量に産生し、より強力なTh2タイプの反応を示した。
それに反してTLR-9のリガンドであるCpGとともに培養した樹状細胞株を用いた場合には、樹状細胞からのIL-12の産生がみられ、その後のT細胞への刺激をTh1タイプへ誘導すると考えられた。
以上のように樹状細胞のTLRへの刺激をコントロールすることによりその後のT細胞を介した免疫反応をコントロールすることができることが示された。
平成17年度は樹状細胞株ではなく脾臓由来の樹状細胞を用いて同様の調節性樹状細胞を誘導できるかどうかを検討するとともに、マウス実験的自己免疫性網膜ぶどう膜炎(EAU)をこれらの細胞にて抑制できるかどうかの実験を行う。また、将来ヒトへの応用を目指すため、ヒト末梢血単核球由来の樹状細胞をもちいた検討を開始する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Inducible immune regulation following autoimmune disease in the immune privileged eve.2005

    • 著者名/発表者名
      Kitaichi N, Namba K, Taylor AW
    • 雑誌名

      J Leuokoc Biol 77巻4号(印刷中)

  • [雑誌論文] Comparative study of two sets of criteria for the diagnosis of Vogt-Koyanagi-Harada's disease2005

    • 著者名/発表者名
      Kitamura M, Takami K, Kitaichi N, Namba K, Kitamei H, Kotake S, Ohno S.
    • 雑誌名

      Am J Ophthalmol 139巻(印刷中)

  • [雑誌論文] 血管内リンパ腫による仮面症候群の1例2004

    • 著者名/発表者名
      岩田大樹, 南場研一, 東こずえ, 小竹 聡, 大野重昭
    • 雑誌名

      臨床眼科 58巻13号

      ページ: 2307-2311

  • [図書] 眼疾患治療指針ハンドブック(大野重昭, 山下英俊, 谷原秀信 編)2005

    • 著者名/発表者名
      南場研一(分担執筆)
    • 総ページ数
      359
    • 出版者
      医薬ジャーナル社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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