平成16年度に継続して、器官培養糖尿病白内障モデルを用いた検討とin vivo研究を継続した。細胞培養実験としてマウス水晶体上皮細胞αTN4株を6cmシャーレに培養し、無血清および10%牛胎児血清添加イーグルMEM各々L-glucoce添加、非添加で48時間培養後、ケラチン、ラミニン、α平滑筋アクチンについてウエスタンブロットを行った。結果、バンドが不鮮明になることが多く、手技にさらに熟練が必要と思われた。次に、糖尿病白内障モデルを用いて、トランスフォーミング成長因子ベータ各アイソフォームとそれに対する中和抗体、トランスフェクション試薬と混合したMAP kinase inhibitor、PI3 kinase inhibitor、Smad7アデノウイルスベクター、さらに肝細胞成長因子の上皮・間葉系移行に対する影響を検討した。平成16年度では糖尿病群とコントロール群に差がでなかったため、マウス行った実験系をラットにおいて検討を加えた。Inhibitor群、アデノウイルスベクター群で白内障の減弱傾向をみとめた。白内障の程度評価については解析ソフトプログラムを作成する等の検討が必要であると考えている。
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