平成16年度 1)歯髄樹状細胞における分化過程におけるTRLの発現強度の解析 歯胚の各ステージから、根尖孔の閉鎖傾向を示す老齢期までのマウスを用いて、各種樹状細胞マーカーによる樹状細胞の同定と特徴づけを行った。さらにTRLの発現強度をマイクロマイクロダイセクションと定量的PCRにより決定し、TRL発現強度と樹状細胞の役割を解析した。また、アダルトマウスでは実験的歯髄炎による樹状細胞の分化とTLRの発現の関連を検索した。その結果、TRLは非刺激群の歯髄組織にも発現しており、特に胎生後に発現が増加する傾向が認められた。 2)樹状細胞活性化因子を用いた樹状細胞の動態解析 TLR高発現あるいは低発現マウスの歯を無菌的に露髄あるいは非露髄(象牙質の切削のみ)させた後、Toll-like receptor 4を介して樹状細胞を活性化させるOK-432(ヒトに応用可能・保険適応)等の樹状細胞活性薬を裏層し、1、7、14、28、56日後の樹状細胞の動態と第3象牙質形成量をコントロール群(薬剤なし群)と比較した。また、各種サイトカイン産生性や石灰化関連因子を解析し歯髄内の免疫応答を調べた。TLRの発現の強い固体では象牙質の形成が強い傾向が認められた。
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