本年度はラット顎下腺線条部導管細胞と耳下腺腺房細胞の初代培養細胞系を権立することを目標に実験を行った。 1.ラット顎下腺からの線条部導管細胞の単離法の確立 7週齢Wistar系雄ラットをネンブタールにより麻酔後、生理食塩水で潅流し、血液成分を除去した。顎下腺を素早く摘出し、結合組織を取り除いた後、ハサミで細かく切り刻んだ。これにヒアルロニダーゼとコラゲナーゼを含む培養液を加え、37度で1時間、時々パスツールピペットに出し入れさせ細胞を分散させながら放置した。軽く遠心して得られた沈殿画分をヒアルロニダーゼとコラゲナーゼを含まない培養液で洗浄し、パーコール密度勾配遠心に供した。これを分画採集し、線条部導管細胞が含まれる画分を同定した。 2.1.で単離したラット顎下腺線条部導管細胞の初代培養系の確立 現在ラット顎下腺線条部導管細胞が育つ培養条件について、色々な条件を試し、最適な条件を模索中である。 3.ラット耳下腺からの腺房細胞の単離法の確立 3週齢Wistar系雄ラットを用いて、上記1.と同様の方法を用いて耳下腺腺房細胞が含まれる画分を同定した。 4.3.で単離したラット耳下腺腺房細胞の初代培養系の確立 現在ラット耳下腺腺房細胞が育つ培養条件について、色々な条件を試し、最適な条件を模索中である。
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