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2005 年度 実績報告書

肥満遺伝子産物レプチンのカルシウム代謝調節作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16791130
研究機関奥羽大学

研究代表者

松沼 礼子  奥羽大学, 歯学部, 助手 (30296040)

キーワードleptin / CYP27B1(1α-OHase) / CYP24(24-OHase) / OB-Rb / db / db mice / ob / ob mice / 1α,25(OH)_2D_3
研究概要

肥満遺伝子産物レプチンの骨代謝及びカルシウム代謝への影響を検索した。前年度、正常なレプチンの存在しないob/obマウスを用いた実験により、カルシウム調節ホルモンである活性型ビタミンD(1α,25-dihydroxyvitamin D_3 [1α,25(OH)_2D_3])の合成をレプチンが抑制することを見出した。本年度の研究では、このレプチンの作用がLong formのレプチン受容体(OB-Rb)を介したものであるかを検索した。
OB-Rbを欠如しているdb/dbマウスにレプチンを腹腔内投与した。血清中の1α,25(OH)_2D_3レベルはob/obマウスと同様db/dbマウスでも上昇してたが、レプチンを投与しても変化はなかった。腎臓での1α-水酸化酵素(CYP27B1)の遺伝子発現及び酵素活性も、db/dbマウスで上昇していた。しかし、レプチンを投与してもこの上昇は維持されていた。腎臓での24-水酸化酵素(CYP24)の遺伝子発現は、db/dbマウスで上昇していた。レプチン投与によりCYP24の発現はさらに上昇傾向を示した。以上のことから、レプチンの活性型ビタミンD合成調節は、OB-Rbを介していることが示唆された。そこで、腎臓におけるレプチンの直接作用をより詳細に解析するために、マウス由来初代培養腎上皮細胞の培養系を確立し、レプチンの効果を検索した。
ob/obマウスを用いてレプチンの骨への影響を検索した。DEXAを用いた骨密度測定を行ったところ、大腿骨の骨密度はob/obマウスで減少していた。ob/obマウスではLean群に比べ、成長板の肥厚、海綿骨の減少、骨髄腔の脂肪滴などがみられた。血中ALP活性はob/obマウスで顕著に上昇していた。また、血中のTRAP活性もob/obマウスで上昇していた。尿中Dpdは、ob/obマウスで上昇傾向が認められた。以上のことから、レプチンはカルシウム代謝のみならず、骨代謝にも影響を与えていることが示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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