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2005 年度 実績報告書

口腔細菌が形成した病原性バイオフィルムの効果的破壊法の提示と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 16791154
研究機関新潟大学

研究代表者

竹中 彰治  新潟大学, 医歯学系, 助手 (50313549)

キーワードバイオフィルム / 高齢者 / 共焦点レーザー顕微鏡 / 耐性
研究概要

1)ヒト歯垢の酸素耐性
ヒトの歯垢中の細菌がどの程度の割合で生存し、バイオフィルムの状態でどの程度酸素耐性を持つかを共焦点レーザー顕微鏡を用いて検討した。口腔内から陳旧性の歯垢を採取し、浮遊菌の状態と塊のままの状態(バイオフィルム)の2群に分け、さらに好気、嫌気保存により24時間後の生菌死菌の割合を算出した。その結果、採取時歯垢中の細菌は15%が死菌であり、バイオフィルムの状態で24時間好気および嫌気保存したものの死菌数も同程度で有意差はないが、浮遊菌の状態で好気保存したものは約50%が死菌となった。バイオフィルムの状態で生存することにより酸素に対する耐性を高めていることを示唆している。
2)口腔細菌叢内での細菌の生死
口腔内各部位に形成された細菌叢における生菌死菌の割合を比較することを目的として新生歯垢(付着後3日経過)、陳旧性歯垢、舌垢、唾液に形成された歯垢の生菌率を検討した。その結果、陳旧性歯垢は80%が生菌であり、新生プラークは50%程度が生菌であった。生菌の割合は、陳旧性>新生>舌垢後方>舌垢前方>唾液の順に低かった。新生プラークはむしろ生菌の割合が低く、成熟し厚みがある場合により生菌率が高いことが示唆された。口腔内の嫌気性菌がバイオフィルム構造によって保護されている可能性が高いと思われる。
3)口腔ケアとしてのホームブリーチング
10%過酸化尿素ジェルとフッ化ナトリウムと塩酸クロルヘキシジンが配合されたジェルコートFによるホームブリーチングの口腔内殺菌効果およびバイオフィルムの付着抑制効果を検討した。その結果、個々の薬効は軽微であるがトータルでのう蝕リスクを抑制する効果が期待でき、口腔衛生状態を改善する一助となる可能性を示唆した。
4)ニッケルチタンファイルの湾曲根管に対する切削特性
ニッケルチタンファイルの使用による有益性が報告されているが、その各種ファイルの切削特性を検討した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 口腔ケアとしてのホームブリーチング2005

    • 著者名/発表者名
      竹中 彰治
    • 雑誌名

      日本歯科保存学会誌 48(5)

      ページ: 751-758

  • [雑誌論文] ニッケルチタンファイルの湾曲根管に対する切削特性2005

    • 著者名/発表者名
      富田 文仁
    • 雑誌名

      日本歯科保存学会誌 48(5)

      ページ: 743-750

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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