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2004 年度 実績報告書

レーザー照射にアパタイト噴射を併用した新たな窩洞形成技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16791173
研究機関愛知学院大学

研究代表者

山田 三良  愛知学院大学, 歯学部歯科保存学第一講座, 助手 (20350936)

キーワードレーザー / 噴射切削 / リン酸カルシウム塩 / α-TCP / β-TCP / HAP
研究概要

感染歯質の除去、修復治療のための窩洞形成は従来より回転切削器具で行われていた。しかし、接着性修復材料とその技術の進歩、また歯質保存的な修復方法のコンセプトの定着により、機械的保持形態を持つ窩洞を形成する必要がなくなり、いかに効率的に感染歯質のみを除去できるかということがう窩の修復治療で重要な意味を持つことになってきた。新たな歯質除去方法として噴射切削やレーザーの応用が検討されている。
報告者はすでに歯質にレーザー照射を行うことで耐酸性が得られるなどの、歯質強化に関する有益な結果を得ている。さらに一定条件下でリン酸カルシウム塩のペーストを象牙質に塗布しレーザー照射をすることで象牙質表層ならびに象牙細管内にリン酸カルシウムを熔着できることを確認している。しかし、この方法では従来の回転切削後にリン酸カルシウム塩のペーストを塗布し、レーザーを照射する必要があり、さらにペースト作製には水分が不可欠であるため、水に対して吸収性を有するレーザーを用いた場合には照射エネルギー減弱の原因となっている。本研究の最終的な目的は、生体硬組織に類似した組成のリン酸カルシウム塩(アパタイト)噴射を用いて感染歯質を選択的に除去し、併せてレーザー照射を行うことで象牙質およびアパタイトの転化反応を利用し歯質の強化をすることである。
平成16年度はα-TCP、β-TCP、HAPとマイクロエッチャーを用いて歯質切削効率について検討した結果、健全な象牙質はほとんど切削されず、軟化した象牙質は切削されることが確認され、感染歯質の選択的な除去の可能性が示唆された。しかし噴射圧や距離により、その切削量は大きく変化し、最適な条件を決定するにはさらに検討が必要である。また切削された試料面は粗造になり、用いたα-TCPなどが表面に残存することが確認された。来年度はこの残存したα-TCP等にレーザーを照射することでどのような歯質との反応を示すのかを観察する予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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