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2006 年度 実績報告書

BMPを歯根面に塗布しセメント質を再生させる新しい歯周組織再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16791310
研究機関北海道大学

研究代表者

宮治 裕史  北海道大学, 大学院歯学研究科, 助手 (50372256)

キーワードBMP-2 / 象牙質 / 歯周組織再生 / セメント質
研究概要

BMP-2を歯根象牙質表面に塗布し,セメント質を再生させる術式の検討を平成16年度より継続して行った.また平成18年度ではセメント質の再生量をさらに増加させるため,BMP-2を塗布し、さらにコラーゲンゲルを併用移植したモデルでの組織学的評価もおこなった.
犬8頭の上下顎前臼歯歯根(128部位)の頬側歯肉歯槽粘膜を部分層弁で剥離し,骨膜を除去した後,高さ6mmの裂開状の骨欠損を作製し,露出した歯根面をルートプレーニングしてセメント質を除去した.次に歯根象牙質表面を24%EDTAにて3分間脱灰し4群に分け,BMP/Gel群ではrhBMP-2溶液(1000μg/ml)を歯根象牙質表面に塗布後さらにコラーゲンハイドロゲルを塗布,BMP群ではrhBMP-2のみを塗布,Gel群ではコラーゲンハイドロゲルのみを塗布,未塗布群では何も塗布せずに歯肉弁を復位縫合した.1,2,4,8週後,通法に従い脱灰薄切標本を作製,HE重染色を行い,組織学的観察および計測を行った.
結果,8週後の歯槽骨新生率は,BMP/Gel群:87%,BMP群:65%,Gel群:41%,未塗布群:29%であり,BMP/Gel群は未塗布群(p<0.01),Gel群,BMP群(p<0.05)と比較して有意に大きかった.セメント質新生率はBMP/Gel群:45%,BMP群:48%,Gel群:39%,未塗布群:29%であり,BMP/Gel群はBMP群と比較して有意差は見られなかった.また,骨性癒着率はBMP/Gel群:6%,BMP群:9%,Gel群:0%,未塗布群:0%でいずれも少なかった.
以上の結果からBMP-2塗布とコラーゲンゲルを併用移植したモデルでは,セメント質再生と同時に歯槽骨の再生が強く促進されることが明らかになり,新しい歯周組織再生療法として有効であることが明らかになった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] BMP-2とコラーゲンハイドロゲルの歯根象牙質表面への塗布による歯周組織再生2006

    • 著者名/発表者名
      石塚良介, 宮治裕史, 菅谷 勉, 川浪雅光
    • 雑誌名

      日本歯周病学会会誌 48(4)

      ページ: 255-266

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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