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2004 年度 実績報告書

細胞侵入性細菌毒素による歯周病態モデルの構築と歯周病予防法への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16791339
研究機関九州歯科大学

研究代表者

秋房 住郎  九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40295861)

キーワードcytolethal distending toxin / 細胞侵入性細菌 / 歯周病 / 予防方法
研究概要

Cytolethal Distending Toxin(CDT)は歯周病原性細菌であるActinobacillus actinomycetemcomitansからクローニングされ、進行性の歯周炎との関連が指摘されている。CDTはCdtA、CdtB、CdtCの三つのサブユニットからなるが、活性サブユニットであるCdtBがどのように細胞内に取り込まれるか明らかでない。そこで本研究ではCDTの宿主細胞への結合様式を検討した。CdtAとCdtCで前処理した細胞は、CdtB単独で作用させてもCDTと同様にG_2/Mアレストを起こした。また、蛍光ラベルしたCDTを用いた実験では、各サブユニット単独では結合できず、細胞への結合にはCdtAとCdtCが同時に存在することが必要である事がわかった。続いて、CDTのレセプターを検索するため、次の実験を行った。グリコシルセラミド合成阻害剤で処理したU937細胞はCDTの毒性に対して抵抗性を示した。また、スフィンゴ脂質生合成欠損株LY-B細胞でも同様に抵抗性を示したことからCDTの作用には細胞の糖脂質が重要であることが示された。さらに、薄層クロマトグラフィー免疫染色法を用いて評価したところ、それぞれのサブユニットはGM1、GM2、GM3、Gb3、Gb4と反応した。また、各種糖脂質を組み込んだリポソームにCDTを吸着させた後、遠心して得た上清を細胞に作用させるとGM3を組み込んだリポソームは量依存的にCDTの毒性を低下させた。以上の結果より、CDTが毒性を発揮するためには全てのサブユニットが必要であることが示された。さらにCdtAとCdtCは共存下で宿主細胞へ結合し、両者がCdtBに先行して細胞に作用する必要があることが明らかとなった。また、GM3がCDTのレセプターとして働いている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Evaluation of the relationship between periapical lesions/sclerotic bone and general bone density as a possible gauge of general health among 80-year olds.2005

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Ohba et al.
    • 雑誌名

      Oral Surg. Oral Med. Oral Pathol. Oral Radiol.Endod. 99

      ページ: 6

  • [雑誌論文] Influence of treatment with multi-appliance on caries risk in orthodontic patients.2004

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Hamasaki et al.
    • 雑誌名

      Dentistry in Japan 40

      ページ: 4

  • [雑誌論文] Mechanism of Internalization of the Cytolethal Distending Toxin of Actinobacillus actinomycetemcomitans

    • 著者名/発表者名
      Sumio Akifusa et al.
    • 雑誌名

      Microbiology in press

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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