1.研究のためのハードウェアの準備 情報収集および調査結果の分析に必要とされるパーソナルコンピュータを購入し、研究のためのハードウェアを整備した。 2.メンタリング研究およびキャリア中期を対象とするキャリア開発研究に関する情報収集 本研究の独自性として、より組織心理学的な視点を取り入れるために、経営学分野を中心として情報収集を行った。注目すべき研究として、本研究と同様、看護職を対象とした面接調査による研究では、メンタリングによるキャリア発達支援関係の有効性が確認されていた。しかし、対象のキャリアステージに応じたキャリア支援のあり方を提言するには至っていなかった。よって、本研究によりキャリア中期の看護師におけるキャリア認識の形成過程およびキャリア発達支援関係が明確となれば、組織マネジメントに対してより具体的な提言が可能になることが確認できた。今後、調査開始にむけて、調査施設および対象者としてキャリア中期の看護師の特定を進めていく予定である。 3.半構成的インタビューのための質問項目の構成の検討 本研究の対象である看護師の場合、新人に対するプリセプターシップが定着しつつある。しかし、その関係は強制的・公式的である。情報収集によれば、メンターシップが組織的なプログラムとして成り立つか否かは議論されており、研究者によってその見解は異なる。そのため、インタビューにあたっては、研究者が知り得たい本質的なキャリア発達支援関係を引き出せるように、また、単なるプリセプターシップを受けた経験とは区別可能であるように、質問項目を設定する必要がある。具体的な質問項目の構成については、現在検討中である。
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