研究概要 |
1.追跡調査-第2回調査の実施 集中実習〔3年次後期,各2単位90時間:急性期B(成人・老年),慢性期B(成人・老年),慢性期C(小児),慢性期D(精神),リプロダクティブヘルスケアを含む〕後の看護技術の達成状況と達成率が低い内容を明らかにし、その結果を基礎看護実習後の看護技術の達成状況と比較検討し、教育のあり方の示唆を得ることを目的に、2004年10月(基礎看護実習後)に実施した第1回調査に引き続き、A大学看護学科3年生で研究参加の同意を得た56名に、郵送法による質問紙調査を2006年1月に実施した。質問紙調査は所属する大学の倫理審査委員会の承認を得た。 2.第2回調査のデータ分析/結果・考察 質問紙は無記名、個別投函で回収(回収率82.1%)した。質問内容は、先行研究(牧野,2003)から、ドレイファスの技能獲得モデルの第1・第2段階を考慮した、呼吸測定・脈拍測定・血圧測定・体温測定・清拭・体位変換・経口与薬の7技術とその行動レベル(思考・行為を含む)の66項目で、4段階選択肢「いつも考える(する)4点」から「全く考えない(しない)1点」である。7割以上を達成とし、7割未満を達成率が低いと判断した。分析はspss.12.OJを使用し、χ^2検定を行い、p<0.05を有意とした。その結果、集中実習後も血圧測定を除く6つの技術項目について第1段階の事実や特徴を識別する人体の形態・機能の達成率が低く、学習の強化の必要性が示唆された。また、体位変換は原理・原則と状況をつなげるプロセスの内容も達成率が低く、これらを重視する学習の必要性が示唆された。 3.今後の研究の進め方 ・日本看護学教育学会第16回学術集会に研究成果を発表する(講演集原稿提出中)。 ・第3回調査(平成18年7月/総合実習後)に行い、看護技術の達成状況と達成率が低い内容を明らかにする。 ・学習プログラム案を作成する。
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