本研究の目的は、(1)小児二次救急指定病院の実情、また小児二次救急指定病院において小児救急に携わる看護師の実情を明らかにし、小児二次救急において勤務する看護師の課題および役割を見いだす(2)小児二次救急指定病院の実情に即した小児救急モデルの構築・検証を行うの2つである。本年度は、実態調査の前段階として、現在までの小児救急医療における調査研究についての文献検討を行い、次年度の調査方法や調査内容を検討した。文献は、「小児救急・トリアージ」「小児看護・救急」「小児救急・看護」「小児救急・外来」「小児二次救急」をキーワードに医学中央雑誌にて検索し検出された文献364件から、本研究に関連があると思われる文献46件をピックアップし、文献内容の検討を行った。文献管理には、データベースソフトを使用した文献管理データベースを使用した。 小児救急の問題点・課題として、医療システムの改善、小児科医の数の確保、医師と保護者の意識の差について述べられているものが多く、小児救急に携わる看護師の現状について述べられた文献は見つからなかった。したがって、来年度はまず、実際に二次救急指定病院で小児救急に携わっている看護師に直接現状を確認する必要性があることが明らかとなった。 来年度は、小児救急モデルのキー・ポイントとなるものを明らかにするため、実際に小児救急を輪番制で対応している二次救急医療施設で勤務する看護師にインタビューを行う予定である。
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