研究課題
超短パルスレーザーと物質の相互作用による高温高密度プラズマをレーザー媒質として用いることで、波長数十nmの領域でピコ秒程度の超短パルスかつコヒーレントな軟X線ビームの生成が可能であり、高空間・高時間分解計測用のプローブ光源や超微細構造加工用のドライバーとして基礎研究から産業応用を目指した開発が行われている。本研究では産業応用への展開を目指し、プラズマを励起するための高繰り返し・高出力・高機能レーザーを開発することで、これまでにないシングルショットによる計測が可能な10Hz高繰り返し高コヒーレント軟X線レーザーやX線光源を開発し、そのX線レーザーを用いたナノスケール微細加工やナノスケール計測に関しての応用展開を目指す。平成29年度は、前年度に高出力化・高機能化を実施したTi:Sapphireレーザーやプリパルス生成用YAGレーザーを用いて10Hz繰り返しX線レーザー発生実験を行った。モリブデンをターゲットとした波長18.9nmのX線レーザーに関して発振最適化実験を行い、国内で初めて斜入射励起方式により10Hz繰り返しX線レーザーの発振実験に成功した。また、応用研究としてコヒーレントX線自由電子レーザーを用いたアブレーション実験を行い、SiやSiN等のSi系材料のアブレーションについて実験を行い、アブレーション閾値近傍でのナノ微細構造の生成やアブレーション閾値の評価を実施し、国際共同研究によるシミュレーションによるアブレーション閾値との評価を行い、シミュレーションで評価されるアブレーション閾値と実験による閾値が非常に近いということが確認できた。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
The European Physical Journal D
巻: 71 ページ: 287-1-9
10.1140/epjd/e2017-70830-6