研究課題
ハイパースペクトルセンサは、樹種の分類や鉱物の探査などの地球観測への利用が期待されている。さまざまな情報処理手法が提案される中で、アンサンブル学習を用いたデータ分類は精度が高いにもかかわらず、計算コストが低いという利点を有している。本研究の目的は、アンサンブル学習を発展させて、ハイパースペクトルセンサを中心として、地表面の有効な分類方法を研究し、国土管理に用いる手続きを確立することで、リモートセンシングを実効的な手段とすることにある。アンサンブル学習法を深化させることで、より精密な分類手法を検討した。分類結果を空間的に最適化するための前処理手法や後処理手法の検討を行い、総合的な見地からアンサンブル学習法の性能を向上させる試みを行った。アンサンブル学習に正準相関法を取り込むことで、教師データとサンプルの情報関係を強くした。同時に、空間情報を取り込むために、マルコフランダムフィールド、拡張マルチアトリビュートプロファイルや独立成分分析と提案手法の相性がよいことを示し、統合的な枠組みを構築した。さらに、新しい空間属性分析法であるEMEPs(extended multi-extinction profiles)法を導入した。これらの手法をハイパースペクトルデータに適用した結果、従来手法を上回る結果を得た。ハイパースペクトルデータに加え、ライダーデータを統合するためのアンサンブル学習法を示し、その妥当性を示した。このことは、統計的な性質が違う異種のデータに対してもアンサンブル学習法を適用する可能性を拓いた。IEEEのTransaction of Geoscience and Remote Sensing誌に2本の論文が掲載されたほかに2本の筆頭論文、ならびに国際会議で合計5件の発表を行った。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件)
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