研究課題/領域番号 |
16F16081
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤光 康宏 九州大学, 工学研究院, 教授 (10264095)
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研究分担者 |
MIA MD. BODRUDDOZA 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2016-10-07 – 2019-03-31
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キーワード | リモートセンシング / 衛星画像 / 放熱量 / 地熱 / 火山 / 自然エネルギー |
研究実績の概要 |
平成29年度は、5月17日の午前中に長崎県雲仙市の雲仙地熱地域(雲仙地獄)において、ランドサット8号の上空通過に合わせて地表における微気象観測、噴気地や湯だまりの放射温度測定及び赤外熱映像撮影を実施し、衛星画像解析の検証(グラウンドトゥルース)のためのデータ取得を行った。観測は夜明け前に開始して日射の影響を受けていない赤外熱映像データが取得できたが、夜明け後時間が経つにつれて雲が発生し始め、ランドサット8号の通過時刻(午前10時53分)にはかなりの量の雲(雲量7)が上空を覆ってしまい、残念ながら解析に使用できる衛星画像は得られなかった。 雲仙地熱地域以外にも、近年活動レベルが上昇している熊本県の阿蘇火山や鹿児島県・宮崎県にまたがる霧島火山、国内最大の地熱発電所がある大分県の八丁原・湯坪地域、国内有数の温泉地である別府地域の衛星画像解析を進めており、別府地域と霧島火山の研究成果については、平成29年10月18日から20日まで北海道函館市の函館アリーナで開催された日本地熱学会平成29年学術講演会及び11月22日から24日までニュージーランド・ロトルア市のミレニアム・ホテル・ロトルアで開催された39th New Zealand Geothermal Workshopにおいて発表した。当初、New Zealand Geothermal Workshopには研究代表者と研究分担者の2名が参加する予定であったが、研究代表者は開催期間と大学の業務が重なってしまったため、研究分担者のみの参加となった。 また、阿蘇火山については、活動レベル上昇前後の衛星画像解析に基づく放熱量のモニタリング結果を、査読付の国際ジャーナルで発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
グラウンドトゥルースのための野外観測は天候に恵まれなかったものの、国際ジャーナルや国内外の会議で発表できる成果が得られており、全体的には研究は順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度も引き続き九州の地熱・火山地域の衛星画像解析を進めると共にジャーナルへの投稿を行う。また、研究成果を6月17日から22日まで神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されるグランド再生可能エネルギー2018国際会議において発表する。
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