研究課題
本研究は,日本とバングラデシュの学校教育における教師-生徒,生徒-生徒の間の相互作用について分析し,教育改善のモデルを構築することを目的とした.伝統的な教育では,教師が中心となり授業を進めるためにモノローグ的なコミュニケーションになりがちだが,生徒中心の教育では教師と生徒の,生徒同士の対話が学習効果を高める上で重要となる.問題解決能力を育てるには,対話的なコミュニケーションを増やし,自ら発信する力を伸ばすことが求められるが,コミュニケーションの仕方は社会文化的な背景が強く影響するために,文化的背景を考慮した調査が必要となる.そこで,日本とバングラデシュの教室での学習活動をビデオに収録し,教室談話を日本とバングラデシュの教師や研究者によって分析した.平成29年6月には,日本教育工学会のシンポジウムに登壇し,日本とバングラデシュの教育分野の共同研究の可能性について発表を行った.研究論文として,“Exploring Science Teaching at Primary Schools in Bangladesh”を「情報学研究 第47号」において平成30年1月に発表した.これらの研究成果をもとに,外国人研究員がバングラデシュに帰国後に,バングラデシュの小学校において対話による思考力育成の授業改善のための教員研修のプロジェクトを開始した.2018年1月には,バングラデシュの小学校教員を日本に招聘し授業方法の研修を行った際にも,外国人研究員に同行してもらった.研究の成果は,教員研修向けのe-ラーニング教材として現在開発中である.
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Jounal of Informatics, Vol. 47.
巻: 47 ページ: 43-54
https://kuir.jm.kansai-u.ac.jp/dspace/bitstream/10112/13000/1/KU-1100-20180130-02.pdf