研究課題/領域番号 |
16F16779
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鹿園 直毅 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30345087)
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研究分担者 |
SCIAZKO ANNA 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2016-11-07 – 2019-03-31
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キーワード | 燃料電池 |
研究実績の概要 |
混合導電性酸化物であるLSCFやLSCに対して,高いイオン伝導性を示す酸化物であるGDCを混ぜた場合に固体酸化物形燃料電池(SOFC)空気極の性能が向上することが報告されている.本研究では,異なる体積分率のLSCF-GDCコンポジット電極を作製し,性能評価を行った結果を用いて,その電極反応機構を明らかにすることを目的としている.過電圧および分極抵抗はLSCF-GDCの体積分率が30:70,vol. %で最も低くなること,つまり最も性能が高くなるということが実験で明らかになっているが,この電極の微細構造をFIB-SEMを用いて再構築し,微細構造構造パラメータを算出するとともに,電気化学反応の反応速度式を作成した.LSCF-GDCコンポジット電極では,表面反応に加えて,三相界面反応の両反応が性能に寄与することが考えられたため,両反応の交換電流密度式を求めた.本式を格子ボルツマン法による過電圧予測数値シミュレーションコードに導入することで,混合伝導性酸化物とイオン伝導性酸化物コンポジット電極構造の系統的なパラメータサーベイ評価が可能になった.今後,充填する粒子径や体積分率等を系統的に変化させたパラメータサーベイイを実施する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
混合伝導性酸化物とイオン伝導性酸化物コンポジット電極の実験及び数値計算を実施しており,反応速度式である交換電流密度が定量化できた.また,それに基づいて数値実験により混合伝導性酸化物とイオン伝導性酸化物コンポジット電極の系統的なパラメータサーベイ評価が可能になりつつある.以上からおおむね順調に進展していると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
混合伝導性酸化物とイオン伝導性酸化物コンポジット化することが,実際に高性能化への効果が高いことが知られているが,今後は本研究で得られた交換電流密度式をもとに,電解質上に設ける微細凹凸の最適化や粒子径の最適化を行う予定である.
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