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2008 年度 実績報告書

寿命と発生を制御するシグナル伝達ネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 16GS0310
研究機関京都大学

研究代表者

西田 栄介  京都大学, 生命科学研究科, 教授 (60143369)

キーワード老化 / 食餌制限 / 断続的飢餓 / カロリー制限 / Rheb / 初期胚発生 / Wnt経路
研究概要

寿命研究のモデル生物として遺伝子レベルの研究が最も進んでいる線虫を用いて、種々の食餌制限方法を試した結果、慢性的なカロリー摂取の制限(カロリー制限)が線虫の寿命を約20%延長させること、また、断続的飢餓(自由摂食と飢餓を繰り返す)が寿命を約60%延長させることを明らかにした。カロリー制限による寿命延長においては、Rheb経路の抑制がカロリー制限を模倣することを示した。なお、線虫Rhebをこの研究において初めて同定した。次に、断続的飢餓による寿命延長においては、Rheb経路が必要であることを示した。このことは、Rheb経路が寿命制御において、その延長と抑制という二重の役割を持ちうることを初めて明らかにしたものである。また、断続的飢餓による寿命延長においては、Rhebの下流に従来知られていたTORのほかに、別の因子も機能していることが明らかとなった。現在、その因子の同定を進めている。アフリカツメガエルの初期発生におけるMAPキナーゼファミリー経路の解析を進め、MLTKが軟骨形成に関与することを初めて見出した。その分子機構を解析している。最も新しく見出されたMAPキナーゼファミリー分子であるERK7のアフリカツメガエルオーソログを同定し、その機能解析を開始した。予備的実験の結果からERK7が初期胚発生に不可欠の機能を有していること、また、Wnt経路とERK7経路との間に相互作用のある可能性が示唆された。アフリカツメガエルSGK1を同定し、その発現と機能についての解析を開始し、SGK1が初期胚発生に必須の分子であることを見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Singmalling through RHEB-1 mediates intermittent fasting-induced lingevity in C. elegans2009

    • 著者名/発表者名
      Honjoh, S., et al.
    • 雑誌名

      Nature 457

      ページ: 726-730

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulation of ERK activity duration by Sprouty contributes to dorsoventral patterning2009

    • 著者名/発表者名
      Hanafusa, H., et al.
    • 雑誌名

      Nature Cell Biol. 11

      ページ: 106-109

    • 査読あり
  • [学会発表] Functional analysis of EIG121L in early Xenopus development2008

    • 著者名/発表者名
      Araki, T., et al.
    • 学会等名
      The 12th International Xenopus Conference
    • 発表場所
      Leiwen, Germany
    • 年月日
      20080908-20080912

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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