研究課題
1)軟骨分化におけるRECKの役割胎生13.5~16.5日のマウスでは軟骨にRECKの高い発現が見られることを見出した。また、軟骨分化を培養下で再現できるATDC5細胞を用いた実験によって、細胞凝集の起こる分化初期にはRECKの発現は低くMMPの発現が高いのに対し、II型コラーゲンなどの細胞外マトリックスが蓄積してくる分化後期には、軟骨状結節の内部においてRECKの発現が高まること、RECK強制発現が細胞凝集を阻害し、RECK shRNAが軟骨状結節の成熟(細胞外マトリックスの蓄積)を阻害することなどが示され、RECKの発現変化が軟骨形態形成に関与する可能性が示唆された(近藤ら)。2)膜結合型プロテアーゼに対するRECKの作用RECKタンパク質が界面活性剤耐性膜画分に多く存在すること、また、この画分に多く存在するMT1-MMP、CD13という2種の膜結合型プロテアーゼのendocytosisと分解が、RECKによって加速されることを見出した(三木ら)。3)Rap1が標的分子を介してアクチン動態に影響を与える可能性トランスフォーメション抑制分子Rap1の結合タンパク質としてRA1GDSファミリーの一員であるRg13を同定し、さらにRG13が単量体アクチン活性化因子profilin IIと結合することを見出した(徐ら)。4)その他の共同研究脳の慢性低還流に伴う白質病変にMMP-2が重要な役割を演ずること(中治、富本ら)、細胞骨格系タンパク質Sept4がパーキンソン病に代表されるa-synuclein関連神経変性疾患に対して抑制的に働くこと(猪原、木下ら)、Rb欠損によって起こる甲状腺濾胞傍細胞腫瘍においてN-rasが抑制因子として働くこと(高橋、Ewenら)などを見出した。
すべて 2007 2006 その他
すべて 雑誌論文 (6件)
Neuron 53
ページ: 519-533
J.Cell.Sci. 120
ページ: 849-857
Stroke 37
ページ: 2816-2823
Nat.Genet. 38
ページ: 118-123
J.Biol.Chem. (in press)
Cell.Signal. (in press)