研究課題
低酸素-脳虚血負荷により新生マウス海馬錐体細胞はカスパーゼ依存性と非依存性の経路で神経細胞死に陥る。この死の過程でオートファジーが誘導され、オートファジーが誘導されないAtg7欠損マウスを用いてこの実験を実施したところ、海馬錐体細胞は低酸素負荷に耐性であり、オートファジーがカスパーゼ依存性あるいは非依存性の細胞死の上流に位置することがわかった(投稿中)。また、初代培養肝細胞を用いて、TNFαとアクチノマイシンD(TNF/ActD)で誘導される細胞死を解析した。この死は、カテプシンBがリソソームから遊離し、ミトコンドリアの系を刺激して細胞死に陥ると報告されている。このため、カテプシンB、Lをそれぞれ欠損するマウスの肝細胞、カスパーゼ依存性DNase(CAD)を欠損するマウスの肝細胞を用いて、TNF/ActD刺激による細胞死を解析した。これにより、TNF/ActDで誘導される肝細胞死では、リソソームの経路とカスパーゼの経路は互いに独立した細胞死の経路であることがわかった。さらに、TNF/ActD依存性の肝細胞死の過程でオートファジーが誘導され、Atg7を欠損する肝細胞をTNF/ActDで処理しても全く細胞死は起きないこと、また、ミトコンドリアの系を刺激する過酸化水素で肝細胞を刺激しても、Atg7を欠損する肝細胞は細胞死に陥らないことがわかった。即ち、オートファジーは、ミトコンドリアの経路を抑制することでアポトーシスを抑制すること、さらには、オートファジーがアポトーシスとリソソーム性細胞死の両者を制御していることが明らかとなった(論文作成中)。
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