研究課題/領域番号 |
16GS0417
|
研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
池田 進 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (80132679)
|
研究分担者 |
伊藤 晋一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (00221771)
鳥飼 直也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (70300671)
神山 崇 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 教授 (60194982)
大友 季哉 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 大強度陽子加速器計画推進部, 教授 (90270397)
|
キーワード | パルス中性子 / 中性子散乱 / 物性物理 / ナノ物質材料 / 計測技術 / 国際協力 |
研究概要 |
本研究は国際協力関係の強化により国内外のパルス中性子施設を用いた科学研究を推進して新しいパルス中性子科学を創成するとともに、その実現に向けた先端的技術開発をすすめるものであり、海外研究施設(LANSCE、ISIS)を利用して実験研究を推進し、中性子科学の刷新、中性子技術の高度化、異分野との共同研究による新しい中性子科学の創成を基軸として研究を推進した。 高分子機能材料の反射率測定によりブロック共重合体と溶媒の相互作用を明らかにした。非平衡結晶、酸化物伝導体、水素吸蔵合金の構造とダイナミクスの研究により、イオン伝導材料の構造と材料特性の関係を調べた。水素結合が作り出す物質群において、様々な空間スケールにおける現象を収集し、階層的理解をすすめる上での基礎を作った。高温超伝導体における超伝導の物質依存性に関して、キャリアの遍歴性と局在性の二面性の度合いという視点により理解することを、理論的にも実験的にもすすめた。 回転楕円面の集束ミラー及び湾曲化完全シリコン結晶を用いたモノクロメーターを開発し、小型集束型小角散乱装置の概念が正しいことを証明した。 J-PARCにおける装置開発を推進した。開発してきたフェルミチョッパーに関する技術により、高分解能の実現可能性を試験した。J-PARCで初めての中性子単色化に成功し、期待される分解能を観測した。また、フェルミチョッパーの国産化に成功した。中性子反射率計では反射率測定に成功し、広いQ領域をカバーするための光学デバイスを開発し、性能を確認した。これらに基づき本格仕様装置の建設が推進された。 考古学では、土器の岩石薄片試料の中性子回折実験、蛍光X線分析、胎土分析の三者を総合的に説明するための構造モデルの条件を決定した。医学では、プロテオソーム及びクリスタリンの中性子小角散乱による構造解析をとおして異常凝集過程における構造の変化を明らかにした。
|