研究課題/領域番号 |
16H01760
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研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
相田 満 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (00249921)
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研究分担者 |
三田 明弘 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (00277865)
堀 誠 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20157051)
山田 奨治 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (20248751)
関 いずみ 東海大学, 海洋学部, 教授 (20554413)
永由 徳夫 群馬大学, 教育学部, 教授 (30557434)
藏中 しのぶ 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (40215041)
陳 捷 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (40318580)
原 正一郎 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (50218616)
石井 行雄 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60241402)
安保 博史 群馬県立女子大学, 文学部, 教授 (60271483)
梅川 通久 文部科学省科学技術・学術政策研究所, その他部局等, 上席研究官 (80372548)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 生き物供養 / 何でも供養 / 供養 / データベース / 死生観 / 国際比較 / 日本文化 / 古典文学 |
研究実績の概要 |
今年度中に調査・収集した供養碑の成果を反映した「生き物供養碑topic map3」データベースを公開した。現在、最新版はIDとパスワードが(ID:aida01,PWD:aida01!)掛けられてはいるが、それはバグフィクスのためで、安定動作が確認出来次第、フリーアクセスに移行する予定である(http://tmap1.topicmaps-space.jp/kuyo3/)。 今年度の供養碑取材で最も大きな特徴は、ペット霊園を加え始めた点である。この種の霊園は、古いものでは江戸時代から存在したが、近年になってからは相当に数を増やしてきている。しかも、ペットと同じ墓に入るものも少なくなく、事情はさまざまである。さらには、中国でもペット霊園が確認されるようになったようである。このことは、経済力の向上で生活に余裕が生まれたためとむいえようが、対して日本におけるペット霊園はホームページでも数多くが見受けられるようになったことは、本研究の期間内の達成目標を改めて再設定する必要が浮上してきたといえる。 研究成果の発表については、本研究主題をテーマとするセッションを和漢比較文学会(於:国文学研究資料館)で開催した。内容は、研究代表者による趣旨説明に続いて、研究分担者の発表2件およびプロジェクト研究員の発表1件の4件の発表を行い、参加者60 余名の3分の2が懇親会まで参加するという好評を得た。 また、蓄積されたデータ要した研究も、さまざまな視点で可能になってきた。特に、橋の供養碑は、橋の完成によって、それまで苦労を掛けていた牛馬の安楽に導く点で供養になることが、願文の記述や、馬頭観音の位置関係から実証されるようになってきたことは、大きな成果である。 さらに、海外での講演も行った。文学・情報、文化などさまざまな視点から論じることの出来る内容は好評を博している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
供養対象物は今後もますます多様なものになると予想されるが、その全貌を把握するために、対象の分類を『古事類苑』の見出し(分類目録)に集約させることでインターフェイスの簡素化をはかる準備を整えた。具体的には、供養対象物のアイコンを作成し、次期データベースの改良時に、これらのアイコンを反映させる予定である。 また、多言語化も進めて、供養対象物の中国語訳を行った。これらはすべて平成29年度に予定していたことだったが、一足早く準備が整った。
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今後の研究の推進方策 |
申請者は2014年度に研究期間を終えた研究プロジェクトに基づく成果発表で、生き物供養をテーマに行った研究発表や講演(2015年度でいえば5月国文学研究資料館、6月JSPS海外留学生サマープログラム・8月書論研究会大会・9月に西安の和漢比較文学研究特別例会などで発表・講演)、研究期間中に於いても前項で述べた通り、可能な限り成果の発表・講演を行ってきたが、現段階の材料を使用してでさえ、ほとんど驚きに近い反応を得た。特にフィールド調査と文献調査とを組み合わせ、さらにGIS情報を付与したナビゲーションを持つ写真によるデータベースを駆使しての発信による研究スタイルとプレゼンテーションは好評であった。こうした研究発表スタイルとあわせて、その内容と研究モデルをデータベースに反映させるのにとどまらず、研究期間中の刊行を期して、写真集・論集の刊行作業を進める。なお、出版の形式については紙媒体の書籍と電子出版の2形態で行うための準備を進める。 そのためにも、研究成果の発表機会を多く設けて、論集のためのストックを持つようにつとめる。 データベースの構築については、古事類苑の部門を基軸に据えて、検索対象の構造化と整理を図る。その際に、アイコンを使用して文字に因らない検索ナビゲーションも模索する。
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備考 |
ID:aida01/PWD:aida01! パスワードのかかっていない旧バージョンは、 http://tmap1.topicmaps-space.jp/kuyo/
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