研究課題/領域番号 |
16H01760
|
研究機関 | 国文学研究資料館 |
研究代表者 |
相田 満 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (00249921)
|
研究分担者 |
三田 明弘 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (00277865)
堀 誠 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20157051)
山田 奨治 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (20248751)
関 いずみ 東海大学, 海洋学部, 教授 (20554413)
永由 徳夫 群馬大学, 教育学部, 教授 (30557434)
藏中 しのぶ 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (40215041)
陳 捷 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (40318580)
白 雲飛 大阪府立大学, 人間社会システム科学研究科, 客員研究員 (40770003)
原 正一郎 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (50218616)
石井 行雄 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60241402)
安保 博史 群馬県立女子大学, 文学部, 教授 (60271483)
梅川 通久 文部科学省科学技術・学術政策研究所, 第1調査研究グループ, 上席研究官 (80372548)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 生き物供養碑 / 文字供養碑 / GIS / Open Street Map / 供養碑 / 橋供養 / 文字供養 / 台湾 |
研究実績の概要 |
本年度は中国・台湾で研究成果を発表して日本の生き物供養の意義を問うた。また、ホームページに搭載するコンテンツを増やすだけでなく、所在を示す地図ナビゲーションの運用方法を従来のGoogle MapからOSM(Open Street Map)への対応に改めた。研究分担者との情報交換は個別に密に行ったが、そこにおいてホームページの果たした役割は大きかったといえよう。なお、参考情報のナビゲーション充実のために進めてきた『古事類苑』動物部の全文入力作業は今年度で終了した。このデータの利用には、さらに高次で有効な利用も可能なので、今後は『古事類苑』に焦点をあてた成果の発表も積極的に進めることで、他の部の入力と併せ、ナビゲーションの充実を図りたい。 上記概要を以下に例示すると次の通りとなる。 1.ホームページの更新と改良:搭載データの更新を行った。その際、碑の位置情報表示をこれまでGoogle Mapで行ってきたが、Googleが2018年6月から月のアクセス数が2万8千を超えるサイトにはプロテクトをかける方針に変更したため、本研究の供養碑データベースも月替わりの初日あるいは早々にプロテクトにより正常に表示出来なくなる状態に陥った。そのため、Open Street Map(OSM)を利用した情報提供のデータベースへと変更を行った。 2.ナビゲーション機能の充実:供養碑のカテゴリーを古事類苑の部門と連携させたナビゲーションの本格運用を始めた。また、それが有効に機能するようにアイコンを作成し、整えた。 3.ペット供養の取材:近年盛んになったペット供養の実態を調査するために、取材先に霊園も増やして調査を行った。 4.台湾調査の充実:日本による統治の影響を受けたため、台湾に於ける生き物供養には、中国と日本両方の影響が見られることが分かり、獣魂碑と畜魂碑や文字供養碑を中心に調査を深めることができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
文字供養碑や獣魂碑と畜魂碑については台湾全土レベルで所在をほぼカバーできた。その他、日本国内における蚕供養についても悉皆に近い調査結果を得る事ができている。 さらに、google Map非依存の地図情報ナビゲーションに移行できたことは、当初の計画以上の成果であった。
|
今後の研究の推進方策 |
(1)データの新たな追加は続けるが、研究期間内に全部を網羅することは不可能なほどに該当の供養碑が存在していることが明らかになってきた。そのため、重点を絞った調査・分析につとめ、まず第一に日本全県単位で未踏県のないようにすることを心がけたい。その際に、地域により供養碑のありように差があるのかという観点で分析・調査を行うようにつとめる。たとえば、馬頭観音が日本の東西で祀られ方が異なることの多いことが判明してきていることから、今年度は西における実地調査を進めることで、東西の日本文化の表象的差異を明らかにするなど、網羅性を担保しつつも、さらに発展的な研究に繋がるような素材の蒐集につとめる。 (2)海外調査は、台湾を重点的に進める。特に、桃園空港―台北線が開通して便利になったこともあり、沿線に残される日本統治時代の供養碑の調査を進める。なお、研究協力者のツテを頼ってのことであるが、中国大陸で確認される供養碑の実態調査と、近年流行の兆しを見せ始めたペット供養の実態の調査を行う。 (3)データベース UI の向上:データベースの視認性とインターフェイスの向上をはかる。とくに、前年度まで使っていた無償のGoogleMapが、Googleを利用した無償サービスのアクセス回数を超えたため、マップが正しく表示されない現象が現れるようになったため、新たにOpen Street Map(OSM)の適用に変更したことにより、障害は回避できるようになったが、まだ操作に習熟しているとは言い難い状況なので、今後はそれへの習熟を新たな課題としたい。 なお、『古事類苑』の入力についてはデータの整備と『器物部』の一部を入力対象にすることを予定している。
|
備考 |
[試行版http://tmap1.topicmaps-space.jp/kuyo4/のIDとPWDは aida01/aida01!]。 公開版はgoogle Mapを使用しているため、位置情報表示に支障を来している場合がある。(研究報告に使用するためしばらくは現状のままにしている。)
|