研究課題
自閉症は社会性の障害に代表される発達障害であり、その発症にはコピー数多型(CNV)等の遺伝的寄与が示唆されている。我々はCNVの自閉症モデルマウスを開発した経験から、ヒトで報告されている全てのCNVの網羅的胚性幹(ES)細胞ライブラリーを、独自に開発した次世代染色体工学を用いて構築し、シナプスレベルを含むin vitro, in vivoの多面的表現解析を行う事を考案した。1.自閉症データベースの構築:これまでのバイオインフォマティクス解析で、自閉症のゲノム解析で得られた論文、Web情報からコピー数多型(CNV)を有する自閉症例の網羅的データベースを構築した。2.次世代染色体工学によるマウスES細胞モデルライブラリーの構築:我々はTALEN(Transcription activator-like effector nuclease)及びCRISPR/Cas9(Clustered regulatory interspaced short palindromic repeats/CRISPR associated protein)といったゲノム編集技術を組み合わせて、新たに「次世代」染色体工学的手法を既に確立している。ライブラリー構築に用いる次世代染色体工学は、2組のCRISPRベクターと選択マーカーを組み込んだターゲティングベクターを組み合わせる事により、CRISPRのoff-targetの可能性をなくし、かつ薬剤選択による細胞スクリーニングを可能にする。本法を用いて細胞モデルライブラリーの構築を行っている。3.細胞分化系の構築:ES細胞ライブラリーのスクリーニングのために、神経細胞(ニューロン)への分化系を構築する。神経幹細胞及び神経細胞への分化系に関しては、既に応募者の研究室で確立した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 6件)
FEBS J
巻: 283 ページ: 1475-87
10.1111/febs.13685