研究課題/領域番号 |
16H01968
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
清水 展 関西大学, 政策創造学部, 特別任用教授 (70126085)
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研究分担者 |
木村 周平 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10512246)
小國 和子 日本福祉大学, 国際福祉開発学部, 教授 (20513568)
伊藤 泰信 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (40369864)
西崎 伸子 福島大学, 行政政策学類, 教授 (40431647)
亀井 伸孝 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (50388724)
内藤 順子 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (50567295)
関根 久雄 筑波大学, 人文社会系, 教授 (60283462)
飯嶋 秀治 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (60452728)
内藤 直樹 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (70467421)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 応答 / 理解から実践へ / フィールドとホームの往還 / 人類学の再想像=創造 |
研究実績の概要 |
2018年度は、以下のように4回の研究会と1回の共催シンポジウムを開催した。第10回研究会(2018年6月1日、弘前市ヒロロスクェア3階多世代交流室)、第11回研究会(2019年2月10日、東京大学駒場キャンパス)、第12回研究会(2019年2月13日、日本福祉大学名古屋キャンパス)第13回研究会(2019年3月10日、徳島県つるぎ町役場)。「世界農業遺産認定一周年記念シンポジウム~にし阿波の未来を考える~」(2019年3月9日,The Distino Garden, 徳島剣山世界農業遺産推進協議会との共催)。 研究代表者の清水は、本科研の成果として英語の単著を出版した。Grassroots Globalization: Reforestation and Cultural Revitalization in the Philippine Cordilleras, 2019, Kyoto Univ. Press, pp.469.
それ以外に2冊の成果出版を進めるために、関係するメンバーが個別に打ち合わせの編集会議を行った。1冊目の成果本は、『応答する知の先達たち』(仮題)であり、京都大学学術出版会の鈴木編集長の助言を得ながら作業を進めた。同書の執筆予定者は8人であり、2018年度末までに5名の原稿(第一草稿)が完成した。3名の草稿はいまだ未完成であるが、近日中に完成し、今年度中に刊行の予定である。 また文化人類学を専攻しない学生や社会人、とりわけ行政サービスを担当する地方公務員らが関心を持ち、実際に使えそうな現地・現場調査=フィールドワークの方法に関して、分担者の小國と清水が中心になって本を作るための準備を進めた。『ちょっと動こう、世界が変わるよ:すぐに使えるフィールドワークの手引き』(仮題)とのタイトル、章立て、執筆者がほぼ確定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メンバーの個別の研究は、ほぼ計画通りに進捗している。メンバー全員が集まる合同の研究会の開催は難しかったが、成果本の出版のために関係するメンバーが集まって編集打ち合わせを進めた。その結果、第1冊目を今年中に出版する目処がたち、2冊めの構想と執筆者もほぼ確定した。
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今後の研究の推進方策 |
今までの研究の進展と議論の深化をふまえ、『応答する知の先達たち』(仮題)を出版する計画を進める。現在、執筆予定者8名のうち6名の草稿が完成しており、今年度中に出版を予定している。 それとは別に、昨年度から始めた清水・小國の共編によるフィールド・ワークの技法に関する平易な解説書『ちょっと動こう、世界が変わるよ:すぐに役立つ現地調査の知と技』(仮題)の編集を進める。企画の趣旨と全体の構成、執筆予定者とテーマはほぼ決まっており、明石書店が関心を示して意見交換を進めている。出版の合意が得られれば今年度中に草稿の完成を予定している。 また並行して、今年度は、メンバーが実際にフィールドで進めている具体的な応答について報告し、多種多様でありうる応答の形と、それらに通底する文化人類学の視点と発想の強みを確認する。そして、そのことが拓く現実への積極的な関与と介入という実践的なフィールドワークというスタイルについて今までに積み重ねてきた議論をさらに深化発展させる。
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