研究課題/領域番号 |
16H02022
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中室 牧子 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (20598403)
|
研究分担者 |
藤澤 啓子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (00453530)
乾 友彦 学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (10328669)
澤田 康幸 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (40322078)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | ICT / 学力 / アダプティブラーニング |
研究実績の概要 |
今年度は特にICT活用が学力に与える影響についての分析を行った。新型コロナウィルス感染症の拡大によってGIGAスクール構想が進展し、小中学校で一人一台端末が実現するという外生的な端末の増加が子供たちの学力や非認知能力に与える影響について、埼玉県や福島県の学力調査を用いた分析を行った。また、全国知事会と協力し、6都道府県8公立高校の1年生を対象として、2020年12月~2021年2月までの3か月間、数学の授業内でAIドリルを利用するクラス(介入群、8校・9クラス・297名)、利用しないクラス(対照群、8校・10クラス・340名)にランダムにわけ、3か月後の学力を比較するというランダム化比較試験を実施し、端末整備に加え、生徒の習熟度にあわせたアダプティブラーニングの技術を用いることの検証も行った。これらの分析の結果、端末整備が学力向上に与える効果は決して大きくはないものの、AIドリルの効果は大きく、AIドリルを利用した介入群の方が対照群よりも、学力テストのスコアが4.5%上昇したことが分かった。この効果は就学支援金受給世帯の生徒に大きく、AI ドリルの利用は保護者の経済状況による学力格差の縮小をもたらす。また、生徒の学習観の変化も見られ、介入群の生徒は「良い学習環境に身を置くことで勉強が身につく」という「環境志向」も上昇した。この差は全て1%水準で統計的に有意な差があった。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|