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2020 年度 実績報告書

心理職の活動を拡げるインターネット版認知行動療法の開発とプログラム評価

研究課題

研究課題/領域番号 16H02056
研究機関東京大学

研究代表者

下山 晴彦  東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (60167450)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード認知行動療法 / オンライン心理支援 / サービスギャップ / うつ病 / アバター心理支援 / ココロ・ストレッチ / ワーキングアライアンス
研究実績の概要

本研究は、メンタルケア領域において利用者が心理支援にアクセスできないサービスギャップを解消するために、うつ病治療のエビデンスが示されている認知行動療法をオンラインで提供できるシステムの開発を目的としている。これまでの研究でうつ病支援のポータルサイト「ココロ・ストレッチ」を開発し、航空会社グランドスタッフ職員を対象に予備研究を実施した。その結果、安心して利用できるようにアクセシビリティの改善が必要であることが判明した。そこで、プログラムの改修を行なった上でプログラム評価研究の最終段階である効果研究を開始する準備をしていた。ところが、令和2年春以降のCOVID-19の感染拡大によって航空会社グランドスタッフの勤務状況が大幅に変更となったために、令和2年10月から航空会社をフィールドとして予定していたアクションリサーチによる効果研究が実施できなくなった。
そこで、実施マニュアルを改訂し、全面的にオンラインで実施できるプログラムとした。また、オンライン上で「ココロ・ストレッチ」の利用者をガイドする心理士のフィードバック内容が利用者の動機付けに及ぼす影響に注目し、効果研究において焦点を当てる変数として利用者と心理士の間の協働関係であるワーキングアライアンスを取り上げることとした。COVID-19の感染状況の拡大を鑑みて研究期間を延長し、全面オンラインでの「ココロ・ストレッチ」の効果研究を実施した。セラピストからのフィードバックに共感的な伝え返しが含まれているパーソナル群と, 含まれていないジェネラル群の2群に無作為に分け,3週間のプログラムを行なった結果、共感的な伝え返しが協働関係を促進する可能性が示された。なお、効果研究と並行して、全面オンラインでの「ココロ・ストレッチ」実施において、より効果的に利用者をサポートするための媒体としてアバター心理支援システムの開発にも着手した。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] オンライン心理支援におけるワーキングアライアンスの意義について2021

    • 著者名/発表者名
      蒲東寧・三枝弘幸・井上薫・原田優・下山晴彦
    • 雑誌名

      東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース紀要

      巻: 44 ページ: 25-31

  • [雑誌論文] Emotion Regulation and Middle School Adjustment in Japanese Girls: Mediation by Perceived Social Support2020

    • 著者名/発表者名
      Kitahara, Y., Mearns, J., ,Shimoyama, H.,
    • 雑誌名

      Japanese Psychological Research

      巻: 62(2) ページ: 138-150

    • DOI

      10.1111/jpr.12280

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Cyber bullying victimization and adolescent mental health: The differential moderating effects of intrapersonal and interpersonal emotional competence2020

    • 著者名/発表者名
      Urano, Y., Takizawa, R., Ohka, M., Yamasaki, H., & Shimoyama
    • 雑誌名

      Journal of Adolescence

      巻: 80 ページ: 182-191

    • 査読あり
  • [雑誌論文] うつ病に対するインターネットを介した情報提供による援助要請の促進可能性2020

    • 著者名/発表者名
      シュレンペル レナ・菅沼慎一郎・下山晴彦
    • 雑誌名

      心理臨床学研究

      巻: 37(6) ページ: 37(6)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ―サービスギャップを超えるICTツールの観点から心理支援ポータルサイト「ココロ・ストレッチ」の研究2020

    • 著者名/発表者名
      シュレンペル レナ・内村慶士・下山晴彦
    • 雑誌名

      東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース紀要

      巻: 43 ページ: 25-33

  • [学会発表] 困難の先にある未来のために 新型コロナに向き合う人々の心のケアを考える-職域での取り組み2020

    • 著者名/発表者名
      下山晴彦
    • 学会等名
      認知療法・認知行動療法学会大会
    • 招待講演
  • [学会発表] コミュニティ心理学再考2020

    • 著者名/発表者名
      下山晴彦
    • 学会等名
      コミュニティ心理学会第23回大会
    • 招待講演
  • [図書] こころのストレッチ2021

    • 著者名/発表者名
      下山晴彦
    • 総ページ数
      191
    • 出版者
      主婦の友社
    • ISBN
      978-4-07-447014-3
  • [図書] 現代の臨床心理学3 臨床心理学介入法2021

    • 著者名/発表者名
      熊野宏昭 下山晴彦
    • 総ページ数
      360
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      978-4-13-015173-3
  • [図書] うつ病治療のサービス・ギャップの解決に向けてーICTを用いた心理支援の活用2020

    • 著者名/発表者名
      シュレンペル・レナ
    • 総ページ数
      204
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      978-4-13-016123-7

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公開日: 2022-12-28  

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