銀河系円盤部の中小質量の星形成過程を記述するフィラメントパラダイムをさらに発展させ,分子雲コアの質量関数と角運動量分布の起源を理論的に解明した.また,ハーシェル宇宙望遠鏡によるサーベイ観測データを解析して,大質量星を含む星団の形成領域をHub-Filament Systemとして同定し,大質量星の形成を可能とする高柱密度ガスが大量に存在する領域の形成・進化シナリオを提案した.一方,銀河円盤部の宇宙線エネルギー密度が現在推定されている値(1eV/cc)程度になると,銀河面から継続的にガスの放出が起こることを見出した. つまり,現在の星形成率程度を長時間維持するフィードバック機構を見つけた.
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