研究課題/領域番号 |
16H02236
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
大河内 直彦 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 生物地球化学研究分野, 分野長 (00281832)
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研究分担者 |
吉川 知里 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 生物地球化学研究分野, 技術研究員 (40435839)
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研究協力者 |
近本 めぐみ
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 窒素サイクル |
研究成果の概要 |
本研究では,まず現在の海水中のクロロフィルaの窒素同位体比を測定し,その窒素安定同位体比を決定する要因について考察した。さらに,海底堆積物や太古の堆積岩中に含まれるクロロフィル誘導体であるポルフィリンについて窒素同位体比を測定し,その有用性について確認した。クロロフィルはポルフィリン化合物として長らく堆積物に残され,海洋表層の窒素同位体比を忠実に記録していることが確認された。本研究では,堆積物からクロロフィルの誘導体であるポルフィリンの窒素同位体比を測定することによって,過去の海洋表層における窒素サイクルを復元することが有効な方法論であることが示された。
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自由記述の分野 |
地球化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋の生物生産,つまりバイオマスを決めているのは主に海洋表層における窒素サイクルである。本研究は,その窒素サイクルの過去の変遷を明らかにするために,クロロフィルの窒素同位体比が利用できることを明らかにした。またクロロフィルが堆積物中で変質して生成されるポルフィリンの窒素同位体比が,クロロフィルのそれをそのまま保持していることを明らかにした。窒素サイクルは炭素サイクルを駆動するエンジンでもあるため,過去の表層窒素サイクルは,過去の気候変動を復元するうえで必須の情報となる。海洋の生物資源量を考えるうえでも重要な情報となるであろう。
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