研究課題
(1)スウォームの創出:昨年度開発したバッテリーレスセンサモジュールに関して,温度だけではなくpHといった他の環境情報をセンシングできるようにし,さらに通信距離や電力効率・SNRが向上するように改良を進めた.エネルギーハーベスティング回路(無線給電回路)については,その性能に特に影響を及ぼす結合コイル部に関して,ある設計制約下において電力効率を最良にするための設計フロートとモデル式を確立した.コイルの線幅,配線間距離,巻き数をパラメータとしてモデル式による解析結果と実測を比較し,モデル式の妥当性を確認した.センサ回路部と無線通信部に関しては,実測により,1Vの電源電圧で24.5μWという非常に低い消費電力で動作することを確認し,バックスキャッタした信号の変調周波数からpHを読み取ることができた.したがって,群知能シリコンモジュールの要素である,無線通信回路技術,センサ回路技術,エネルギーハーベスティング回路技術を開発し,超小型自律分散電子機器の基本的なファンクションを実証できた.(2)システムとの接点の構築:磁界結合型のバッテリーレス結合発振器において群知能的な振る舞いをすることを実測において確認した.さらに,これらの同期状態を外部信号によって制御できたことから,センサ値などの何らかの事象で制御可能な外部信号により同期状態に影響を及ぼすことでネットワーク全体が機能するという本研究の目的とする仕組みの基礎を一部構築できた.
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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IEEE Access
巻: 8 ページ: 36536~36555
10.1109/ACCESS.2020.297613
https://www.titech.ac.jp/english/news/2020/046529.html