現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
H29年度に実施予定していたTi焼結体における微細結晶粒の形成に資する固溶酸素原子の挙動(solute drag効果)解明に係る加工・熱処理実験と,Si原子の固溶によるTi焼結材の力学特性挙動の解明といった当初の研究計画に加えて,第一原理計算によるSi原子の最安定サイトの選択とα-Ti結晶における格子定数の増減に及ぼす影響を解明したことは特筆すべき成果といえる.また,酸素と同じくα相安定化元素である窒素固溶チタン材の摩擦摺動特性や,同じくα相安定化に寄与する錫Sn原子の固溶挙動を実験的に解析し,結晶粒微細化機構を明らかにすることで常温にて高強度・高延性の両立に寄与する組織構造の提案・実証を行うなど,計画以上の内容に進展している.さらにこれらの内容に関して,次の4つの学術論文として掲載された. [1] X.X. Ye, H. Imai, J.H. Shen, B. Chen, G.Q. Han, J. Umeda, M. Takahashi, K. Kondoh, Materials Science & Engineering A, 684 (2017) 165-177. [2] X.X. Ye, B. Chen, J.H. Shen, J. Umeda, K. Kondoh, Journal of Alloys and Compounds, 709 (2017) 381-393. [3] B. Chen, J. Shen, X. Ye, J. Umeda, K. Kondoh, Journal of Material Research, 32, 19 (2017) 3769-3776. [4] 山辺 康宏,梅田純子,近藤勝義,粉体および粉末冶金,64, 6 (2017) 275-280.
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