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2019 年度 実績報告書

がんと間質との相互依存性シグナルの包括的理解

研究課題

研究課題/領域番号 16H02481
研究機関東京大学

研究代表者

石川 俊平  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50418638)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワードゲノム創薬
研究実績の概要

がん細胞はそれ単独での生存は難しく、生体内では常に周囲の間質細胞からの支持シグナルを受け、また逆にがん細胞自身がシグナルを出して生存に適した間質細胞を誘導している。申請者はこれまでにマウスに移植したヒトがん細胞のトランスクリプトームシーケンスから、マウス・ヒト由来の配列の分離によりがん細胞・間質各細胞由来のシグナルとその相互作用のプロファイルを行う技術を確立してきた。本申請では多様ながん種についてがん細胞と間質細胞との相互作用の全体像とその多様性をゲノムレベルでの解明を目的とする。
令和元年度はこれまで進めてきたXenograftにおけるマウス・ヒト由来の配列の分離によりがん細胞・間質各細胞間の相互作用のプロファイルを行う技術をより発展的に進め、シングルセルのトランスクリプトームプロファイルにより多くの細胞種間における相互作用を体系的に解析する技術の開発を行った。間質の多い腫瘍組織よりシングルセルを安定して分離して調整する技術の確立を行ないパイロットデータをいくつか取得を行った。またこれらのデータからクラスタリング等により細胞腫を特定する技術についてパイロット的な段階まで開発を進め、腫瘍内の多細胞間インターラクションを理解しやすいように適切に次元を圧縮して表示させる技術についてもパイロット的開発を進めた。。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要に記載の通り順調に進呈している。

今後の研究の推進方策

令和2年度はこれまで進めてきたXenograftにおけるマウス・ヒト由来の配列の分離によりがん細胞・間質各細胞間の相互作用のプロファイルを行う技術をより発展的に進め、シングルセルのトランスクリプトームプロファイルにより多くの細胞種間における相互作用を体系的に解析する技術の開発をさらに進める。間質の多い腫瘍組織よりシングルセルを安定して分離して調整する技術が確立されたため、パイロットデータを用いて取得したデータの解析を進める。またこれらのデータからクラスタリング等により細胞腫を特定する技術や腫瘍内の多細胞間インターラクシ ョンの適切な次元圧縮により理解を進める技術の開発をパイロット段階よりさらに進める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Novel targets identified by integrated cancer-stromal interactome analysis of pancreatic adenocarcinoma.2020

    • 著者名/発表者名
      Hiroshima Y, Kasajima R, Kimura Y, Komura D, Ishikawa S, Ichikawa Y, Bouvet M, Yamamoto N, Oshima T, Morinaga S, Singh SR, Hoffman RM, Endo I, Miyagi Y.
    • 雑誌名

      Cancer Lett.

      巻: 469 ページ: 217-227

    • DOI

      doi: 10.1016/j.canlet.2019.10.031

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] In vivo effects of mutant RHOA on tumor formation in an orthotopic inoculation model.2019

    • 著者名/発表者名
      Nishizawa T, Nakano K, Fujii E, Komura D, Kuroiwa Y, Ishimaru C, Monnai M, Aburatani H, Ishikawa S, Suzuki M.
    • 雑誌名

      Oncol Rep.

      巻: 42 ページ: 1745-1754

    • DOI

      doi: 10.3892/or.2019.7300

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 凍結臨床試料を用いたシングルセルRNA-seq法の確立2019

    • 著者名/発表者名
      橋本至, 加藤洋人, 林周斗, 河村大輔, 大島貴, 利野靖, 益田宗孝, 石川俊平
    • 学会等名
      第90回日本衛生学会学術総会(誌上開催)
  • [学会発表] Single-cell analysis of diffuse-type gastric carcinoma microenvironment2019

    • 著者名/発表者名
      Shumpei Ishikawa
    • 学会等名
      第78回日本癌学会学術総会
  • [学会発表] The genomic profile of metastatic diffuse-type gastric cancer in Cdh1loxP/loxP; Trp53loxP/loxP double conditional knockout mice2019

    • 著者名/発表者名
      Zhang, Menghua, Sugita, Itsuki, Komura, Daisuke, Ishikawa, Shumpei
    • 学会等名
      第42回 日本分子生物学会年会

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公開日: 2021-01-27  

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