研究課題
(1)F. oxysporumの病原性関連小型染色体の比較構造解析F. oxysporumのうち、宿主範囲や病原力が異なる分化型・レース複数菌株(トマト萎凋病菌、キャベツ萎黄病菌、バナナパナマ病菌、エンドウ萎凋病菌およびキャベツ萎黄病菌ゲノム喪失株等計10菌株)のSMARTシーケンシングによるゲノム解析データを解析、比較することで、各株の小型染色体(アクセサリー染色体)のシーケンスを確定、小型染色体の構造と座乗遺伝子について、解析した。その結果、アクセサリー染色体上にエフェクター関連因子が座乗すること、そのような遺伝子の周囲に、トランスポゾンが多いことが判明した。トマト萎凋病菌と非病原性F. oxysporumのゲノム比較によって、トマト萎凋病菌が特異的に持つアクセサリー染色体あるいは領域が確認されたばかりか、非病原性F. oxysporumも小型染色体を保持することが判明、アクセサリー染色体のプロトタイプであることが示唆された。(2)F. oxysporumの病原性関連小型染色体に座乗する遺伝子(群)の機能解析エンドウは、病原微生物などを認識すると、ピサチンという抗菌性物質(ファイトアレキシン)を生産する。複数のF. oxysporum菌株のゲノムシーケンシング、比較の結果、エンドウを宿主とするエンドウ萎凋病菌(f. sp. pisi)のみが、ピサチンを分解する酵素(PDA)を持つことが判明、これが萎凋病菌のエンドウへの特異的病原性を司っていることが推察された。この他にも、多くの植物病原性株でSIX遺伝子が小型染色体に座乗していることを見出した。これらの遺伝子の機能および病原性や宿主特異性との関連を明らかにするため、遺伝子破壊解析、過剰発現体解析、他家発現解析、加えて申請者らが確立した染色体解析等を適用した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 4件、 招待講演 4件)
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