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2020 年度 研究成果報告書

ストレス順応性獲得分子機構の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 16H02595
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 昆虫科学
研究機関佐賀大学

研究代表者

早川 洋一  佐賀大学, 農学部, 教授 (50164926)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード昆虫 / ストレス / 順応性 / ホルミシス / N-アセチルチロシン / 活性酸素種 / ミトコンドリア
研究成果の概要

昆虫体液中で、N- acetyltyrosineはストレス依存的な濃度上昇を来す。また、N- acetyltyrosineを投与した昆虫幼虫では、予めの弱い熱ストレスを経験しなくても、強い熱ストレスに対する耐性が上昇する事を実証した。こうしたN-acetyltyrosineの生理機能はマウスでも確認した。また、その作用機構を解析した結果、N- acetyltyrosineはミトコンドリア内膜での弱い脱分極を誘起し、それに伴って一時的に活性酸素種(ROS)濃度を上昇させる事を確認した。従って、N-acetyltyrosineはストレス順応性誘導の生体内因子として機能しているものと考えられる。

自由記述の分野

昆虫生理・生化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ストレス順応性は、基礎から応用に至る幅広い生命科学の分野で重要性を認識されている生理現象と言える。しかしながら、ストレス順応性誘導の分子メカニズムは解明されておらず、さらに、ストレス順応性を誘起し得る生体内因子の報告は為されていなかった。したがって、今回の研究によって私達が同定したN-acetyltyrosine(NAT)は初めてのストレス順応性誘導因子と言える。ストレス耐性に関与する遺伝子は、一般的に抗老化作用にも寄与することが知られている。従って、本研究成果は、将来的に基礎生命科学に留まらず、より一般性のある予防医学分野への貢献も期待できる成果と言える。

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公開日: 2022-01-27  

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