研究課題
フィリピンにおいてはコホート研究を継続するとともに、これまでに蓄積されたデータの解析を行った。この結果、RSVの再感染にFタンパクのアミノ酸変異の関与している可能性が明らかになった(Okamoto M et. al. J. Infect Dis. 2018)。また、詳細な年齢別の罹患率と罹患のリスクファクターの解析を行ない、6ヶ月未満および1歳の小児で特に罹患率が高いことが示された(Ueno F. et. al. Influenza Other Respir Viruses. 2019)。さらに、特に乳児への感染源を明らかにする目的でコホートデータの解析も行い、同じ家庭に暮らす年長児が乳児への感染源となっている可能性が示唆された(Otomaru H. Open Forum Infect Dis. 2019)。フィリピンにおけるコホート研究は継続し、特に2018-2019年シーズンには詳細な疫学データが蓄積され非常に多くの検体も採取することができた。モンゴルにおいてもコホート研究を継続し、これまで4シーズン分の疫学データが蓄積されたことになる。ザンビアでは、RSVのシークエンス解析を開始し、これまでにないような変異を持つウイルスが検出された。これらの結果については現在、解析および論文執筆を行っている段階である。カンボジアにおいては、検体の解析を進めることで同意が得られたが、倫理委員会からの承認などの手続きに想定以上の時間がかかり、研究を開始するには至らなかった。これらの結果、RSVの伝播動態について疫学・ウイルス学の両面からさまざまな新たな知見を得ることができた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 7件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 6件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
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