本研究では、申請者が2007年に発表して以後、現在に至るまで研究を続けて来た『Hippo pathway障害による能動的ネクローシス』を、機能障害から細胞死に至る連続的変性過程を統合的に説明する分子病態として再定義し、加えて、分子的介入によるマウスモデルの治療実験を行い、次の段階のトランスレーショナル研究につなげることを目的とした。これに対して、Hippo細胞死を制御する分子を同定し、Hippo細胞死がマウスとヒト脳に生じていること、YAP発現AAVあるいはS1Pが細胞死抑制によりハンチントン病態等の治療に有効であることを示した。
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