研究課題/領域番号 |
16H02712
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鹿島 薫 九州大学, 理学研究院, 准教授 (90192533)
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研究分担者 |
篠田 雅人 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30211957)
黒崎 泰典 鳥取大学, 乾燥地研究センター, 准教授 (40420202)
紺谷 亮一 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (50441473)
宮本 一夫 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (60174207)
早川 裕弌 東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (70549443)
高村 弘毅 立正大学, 地球環境科学部, 名誉教授 (80062826)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 古環境 / ダストフラックス / 黄砂 / 湖沼 / 年縞堆積物 / 完新世 / 環境イベント / 温暖化 |
研究実績の概要 |
近年、アジア内陸部の砂漠化とアジアダスト(黄砂)の頻発、それらと共に飛来する大気汚染物質や病原体が国際的な環境問題を引き起こしている。一方ダストの増加に伴う環境破壊は、アジア地区に限定されるものではなく、北アフリカ、中東、南半球諸国においても顕著となっており、全球的な比較検討が必要となっている。 本研究において明らかとする点は以下のようにまとめられる。①ダストの発生メカニズムとそれがもたらす生態系の非可逆的な破壊について、自然環境の背景や、人間活動のて移動が異なる半球・大陸の湖となる地域で比較検討を行う。②気象観測に加えて、ダストフラックスの長期的な変動を泥炭や年縞湖沼堆積物を用いて復元する。③考古学研究成果を加え、過去4000年間を対象に、ダスト不ラックの変動と人間活動の相互関係に関して、考察を加える。 以下、2016年度現地調査の詳細を記す。 ①新疆ウイグル自治区、2016年5月および11月に渡航した。新疆大学において共同研究を行った。②モンゴルにおいては、モンゴルアルタイにおいて考古発掘に伴う調査、湖沼堆積物掘削調査を行った。③トルコにおいては2016年5月および7-8月にかけて延べ90日・人の渡航を行った。トルコ中部のカイセリ周辺における環境変動と考古発掘に伴う現地調査行った。④南半球の調査試料については、約30年にわたり現地調査を継続しているドイツ・グッチンゲン大学Behling Hrmann教授の研究室に渡航して、共同調査分析を行った。⑤湖沼研究の中心となる年縞堆積物の詳細解析に関して、フィンランド・トゥルク大学Timo Sarinen教授の研究室で分析を行った。 さらに、本プロジェクトの立ち上げとなる、国際会議を2016年10月東京日中友好会館で開催した。中国、トルコ、モンゴル、フランスなどから約80名の参加者が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2016年度は新疆ウイグル自治区、モンゴル、トルコにおいて現地調査行った。さらに、南半球における湿原堆積物について、その堆積物試料を豊富に収集しているドイツ・グッチンゲン大学において分析を行った。さらに、湿原・湖沼堆積物の詳細な古環境解析のためフィンランド・トゥルク大学に渡航した。また、ウズベキスタンほかの諸国における予備的な試料資料収集を行った。国内では、田沢湖および目潟湖沼群におけるボーリングコア試料について、既存のコア試料からの検討を行った。 それぞれの学術調査の詳細を以下に述べる。①新疆ウイグル自治区、2016年5月および11月に渡航した。新疆大学において共同研究を行った。また、これまでの調査によって立正大学に所蔵されてきたダスト試料の分析を行った。②モンゴルにおいては、モンゴルアルタイにおいて考古発掘に伴う調査、湖沼堆積物掘削調査を行った。湖沼堆積物についてはすでに珪藻分析によって、2回の湿潤期の存在が明らかとなった。③トルコにおいては2016年5月および7-8月にかけて延べ90日・人渡航を行った。トルコ中部のカイセリ周辺における環境変動と考古発掘に伴う現地調査行った。④南半球の調査試料については、約30年にわたり現地調査を継続しているドイツ・グッチンゲン大学Behling Hrmann教授の研究室に渡航して、共同調査分析を行った。Behling Hrmann教授とは専門が重ならず、しかも相互に補完できる分析専門となっているため、お互いの研究に利点があることがわかった。⑤湖沼研究の中心となる年縞堆積物の詳細解析に関して、フィンランド・トゥルク大学Timo Sarinen教授の研究室で分析を行った。 本プロジェクトの立ち上げとなる、国際会議を2016年10月東京日中友好会館で開催した。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度も新疆ウイグル自治区、モンゴル、トルコにおいて現地調査を継続する。さらに、南半球における湿原堆積物について、その堆積物試料を豊富に収集しているドイツ・グッチンゲン大学において分析、湿原・湖沼堆積物の詳細な古環境解析のためフィンランド・トゥルク大学に渡航を行う。ま国内では、田沢湖および目潟湖沼群におけるボーリングコア試料について、年縞堆積物の採取とその詳細堆積環境分析を、前述のフィンランド・トゥルク大学と共同で行う。 それぞれの学術調査の詳細を以下に述べる。①新疆ウイグル自治区、2017年5月および11月に渡航を予定している。②モンゴルにおいては、モンゴルアルタイにおいて考古発掘に伴う調査、湖沼堆積物掘削調査を、2017年8月に行う。湖沼堆積物についてはすでに珪藻分析によって、2回の湿潤期の存在が明らかとなっており、これについて遺跡調査結果との詳細な検討を加える。③トルコにおいては2017年5月および7-8月にかけて延べ90日・人渡航を行う予定である。トルコ中部のカイセリ周辺における環境変動と考古発掘に伴う現地調査行う。④南半球の調査試料については、約30年にわたり現地調査を継続しているドイツ・グッチンゲン大学Behling Hermann教授の研究室とて、共同調査分析を行う。昨年度の調査で Hermann教授とは専門が重ならず、しかも相互に補完できる分析専門となっているため、お互いの研究に利点があることがわかった。⑤湖沼研究の中心となる年縞堆積物の詳細解析に関して、フィンランド・トゥルク大学Timo Sarinen教授の研究室で分析を行なう。 2016年度の開催した国際会議の継続となる国際会議をロシアアルタイにおいて開催する。ここにおいて研究成果を公表する。
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