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2020 年度 実績報告書

バハレーン・ティロス文化に見るシリア・パルミラの人と文化の影響に関わる総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16H02725
研究機関奈良県立橿原考古学研究所

研究代表者

西藤 清秀  奈良県立橿原考古学研究所, その他部局等, 特別職非常勤職員 (80250372)

研究分担者 吉村 和昭  奈良県立橿原考古学研究所, 企画学芸部学芸課, 課長 (10250375)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワードバハレーン / ティロス / 古墳 / 漆喰 / 銅銀貨 / 同位体
研究実績の概要

本研究において2016年度は、バハレーン・マカバ古墳群の墳丘の三次元計測を実施し、2017年度から2019年度にマカバ古墳群西地区の最大の墳丘を有する第1号墳の発掘調査を行ない、13基の漆喰墓を検出した。しかし、2020年度、2021年度の2年間はコロナ禍により現地調査が実施できなかったが、2022年度(2023年1月から2月)、ようやく現地での発掘調査が可能となった。
現地調査の実施前にバハレーンから持ち帰ったF-0063の左手付近から出土した袋入りのローマ最小単位であるクァドランス銅貨と思われる硬貨の理化学的な分析を実施した。その結果、硬貨は、全て銅貨ではなく、銀貨7枚と銅貨5枚であることが分かった。さらにX線の解析で表面には解読はできないものの文字らしき高まりが存在することが確認できた。また、同じく左手付近から出土した鉄製指輪は、銀に鉄を合わせた印章付き指輪であることが理化学分析で判明した。しかし、印章部は腐食が激しく紋様は不明であった。さらに、検出した13基の漆喰墓のうち4基(F-0022, F-0056, F-0062, F-0063)の漆喰から炭化材を抽出し、放射性炭素年代測定を実施した。その結果、暦年代として紀元前2世紀半ばから紀元後1世紀後半という範囲の中で4基の墓が建造されていることが分かった。この年代はF-0056, 62, 63から出土した施釉陶器の年代観と全く齟齬しない年代であった。2017年度から2019年度の調査で検出したF-0033、F-0056、F-0063の人骨の歯を使っての同位体分析を行ない、C3植物を主に摂取した地域の人々が埋葬されていた可能性を考えることができるようになった。
2023年1月から2月に実施した現地調査では第1号墳の墳丘構造の理解に努めた結果、小墳丘の集合体としての第1号墳の墳丘の成り立ちが理解できた。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] バハレーン・マカバ古墳群の調査2017-20192022

    • 著者名/発表者名
      西藤清秀
    • 雑誌名

      青陵

      巻: 167 ページ: 1,6

  • [学会発表] Excavation of burial mounds in the Tylos period in Bahrain2022

    • 著者名/発表者名
      Saito Kiyohide
    • 学会等名
      Necropoleis Research Network
    • 国際学会
  • [備考] 奈良県立橿原考古学研究所:Archaeological Institute of Kashihara

    • URL

      http://www.kashikoken.jp

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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