研究課題/領域番号 |
16H02725
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 奈良県立橿原考古学研究所 |
研究代表者 |
西藤 清秀 奈良県立橿原考古学研究所, その他部局等, 特別職非常勤職員 (80250372)
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研究分担者 |
吉村 和昭 奈良県立橿原考古学研究所, 企画学芸部学芸課, 課長 (10250375)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | バハレーン / ティロス / 古墳 / パルミラ / 人骨 / 同位体分析 |
研究成果の概要 |
本研究は、2016年度からバハレーンの紀元前3世紀から紀元後5世紀頃に東西交易よって繁栄したティロス文化に築造されたマカバ古墳群第1号墳の発掘調査を通して、東西交易の痕跡、特にバハレーン・ティロスに交易拠点を置き、インドとの通商に携わっていたパルミラ隊商の痕跡を探った。考古学的調査では埋葬施設の付帯施設、副葬品の品目に類似的な要素が認められた。また人骨の同位体分析では分析した4点全てが、幼少期に南シリアから南トルコ域で育った可能性が高いことが分かった。
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自由記述の分野 |
考古学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の考古学において交易に焦点を当てた場合には、出土遺物を通してその実態を明らかにしようとしていたが、本研究では従来の考古学的手法に加え、出土した人骨の理化学的分析によって埋葬された遺体(人骨)の幼少期の食物摂取状況を復元し、彼(彼女)が生育した地域を解くことが出来るようになったことから、遺物による点的な交易から交易に携わった人の背景をも探れるようになった学術意義は大きい。また現状では政情的に安定を見ない中東社会ではあるが、この地域の歴史を通して、新たな中東の一面を紹介する社会的意義も大きい。
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