研究課題/領域番号 |
16H02742
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高澤 栄一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80222082)
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研究分担者 |
道林 克禎 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (20270978)
小野 重明 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋掘削科学研究開発センター, 主任研究員 (20313116)
田村 芳彦 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋掘削科学研究開発センター, グループリーダー (40293336)
阿部 なつ江 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋掘削科学研究開発センター, 主任技術研究員 (80302933)
森下 知晃 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (80334746)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | オマーン掘削プロジェクト / 地殻ーマントル境界 / 地殻ーマントル遷移帯 / 国際陸上科学掘削計画 / オマーンオフィオライト / クロミタイト / 海洋リソスフェア / モホロビチッチ不連続面 |
研究成果の概要 |
国際陸上科学掘削計画(ICDP)オマーン掘削プロジェクトに参加し,オマーンオフィオライトの地殻ーマントル境界相当層の陸上掘削を実施した。ワジ・タイン岩体のCM1A孔とCM2B孔において,100%の回収率で掘削コアの完全採取に成功した。掘削の結果,地殻とマントルの境界には,ダナイトを主体とする150m厚の岩相が存在することが明らかとなった。深度方向の全岩および鉱物科学組成の変化から,ハルツバージャイトと玄武岩質メルトとの反応によってダナイトが形成された過程が明らかとなった。また,コアの物性解析から,蛇紋岩化を被ったマントルは下部地殻よりも地震波速度がかなり低下することが明らかとなった。
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自由記述の分野 |
岩石学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ICDPオマーン掘削プロジェクトの実行には,参加各国のマッチングファンドが不可欠である。日本チームが独自の資金で独自の掘削孔を提案し,地球深部探査船「ちきゅう」船上で掘削コアの記載および解析の実現に協力したことは国際的に重要な科学貢献となった。本研究では掘削されたコアの詳細な分析を行うとともに,掘削孔を利用して最先端の孔内検層ツールを導入し物性データ取得も行った。さらに,掘削したコアを地球深部探査船「ちきゅう」の最新設備を用いて研究者の指導のもとに学生が集中的に記載・解析するという独創的な方法を行った。この成果は,海洋地殻ーマントル深部掘削のへの大きな波及効果が期待される。
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