研究課題
北東アジア地域を含むアジア全域における大陸形成プロセスを明らかにするため,アジア大陸各地ならびに日本列島各地で地質調査を実施し,最先端分析データをもとに大陸形成に関わる衝突過程の理解を深化させた.これらは,ユーラシア大陸極東部(アジア大陸)全域における衝突型造山帯形成に関わる大陸進化過程の解明ならびに日本列島形成過程の解明に貢献し,得られた成果を国内・国際学会で発表するとともに国際誌等に公表した.一方,令和2年度以降のコロナパンデミックにより,本研究課題の中核となるアジア地域の海外地質調査は実施不可能な事態が続き,研究は既存の採取試料を用いて以下のように実施された.また,最終年度には,本研究の成果に基づく国際共同研究の今後の展開を議論するための海外出張を実施した.1.北部アジア地域における,シベリア地塊南縁部の衝突型造山運動が想定されるモンゴル全域を調査し,特にモンゴル中央部地域の広大なハンガイ山地について,地殻深部由来の変成岩および深成岩類の試料採取を行い,中央アジア造山帯中央部の形成テクトニクスを考察した.2.アジア大陸全域の大陸進化を明らかにするため,ベトナム・コンツム地塊やスリランカ・ハイランド岩体の地殻形成過程解析を精密化するとともに,関連地域となるミャンマー・モゴック地域の新たな試料について岩石学的・同位体年代学解析を実施し,世界でも最新となる超高温変成岩形成プロセスを明らかにした.3.アジア大陸全域の形成過程に深く関連する日本列島の地殻進化を検討するため,日本海拡大前にアジア大陸東縁部で形成され日本列島の先白亜系変成・火成岩帯についても精密解析を実施し,白亜紀以前の日本列島地殻形成プロセスを明らかにした.4.アジア大陸南部~中央地域における新たな微小大陸衝突現象の解析も開始し,アジア大陸形成に関する新たな研究方向を見出すためのデータ収集を開始した.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 12件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
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