研究課題/領域番号 |
16H02773
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
清水 周次 九州大学, 大学病院, 教授 (70274454)
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研究分担者 |
森山 智彦 九州大学, 大学病院, 准教授 (20452758)
工藤 孔梨子 九州大学, 大学病院, 助教 (50644796)
中島 直樹 九州大学, 大学病院, 教授 (60325529)
岡村 耕二 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 教授 (70252830)
森山 大樹 九州大学, 大学病院, 准教授 (70586859)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 遠隔医療 / 遠隔教育 / 情報通信 / 国際協力 / 中南米 |
研究実績の概要 |
1.プロジェクト会議の開催(清水、森山智彦): 6月にアメリカ・ワシントンDCで開催された消化器病週間(DDW)に合わせ、拠点5カ国からの主要メンバーに加えボリビアの代表を加えて第3回目となるミーティングを開催した。ブラジルのミナスジェライスからはビデオ会議で参加する形で各国の活動報告や今年度の計画について協議した。 2.招聘研修プログラム(森山智彦、工藤、森山大樹):8月に医師4名、1月には医師4名と技術者2名の計6名を招聘し、それぞれ1か月間の研修プログラムを開催した。今年度は拠点国以外にボリビア、エクアドル、ウルグアイ、ペルー、アルゼンチンから初めて招聘したと同時に、ブラジルからもミナスジェライスの大学病院から初めて医師と技術者を招聘した。研修後の報告会では、ペルーとの新たな接続を構築できた。 3.遠隔医療ワークショップ(清水、森山智彦、工藤):メキシコでの消化器学会に合わせ、11月に第1回メキシコ遠隔医療ワークショップを開催した。また同月チリでは第2回遠隔医療ワークショップを開催した。共に国内の主要施設から医師と技術担当者が出席し、今後の遠隔医療活動の拡大について発表や討論を行った。 4.現地訪問(清水、森山智彦):ブラジル、ボリビア、コロンビアの3カ国を訪問し、各国の医療事情や情報通信技術の現状を視察した。それぞれサンパウロ、サンタクルス、またカリとボゴタを訪問したが、特にボゴタではキリスト教大学視察後にインターネットの状況が劇的に改善されその後のテレビ会議の状況が格段に改善された他、ラセレナ大学訪問を契機に翌年度の招聘者を決定した。 5.技術的問題点(工藤、中島、岡村):最大の問題は、音声である。定期的に開催されるラテンテレカンファレンスでも多くの施設が参加するため、音声の不安定な施設が毎回必ず存在する。引き続き、検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は研究期間のちょうど中間に当たる。これまでの主要5カ国中心の活動を周辺国や自国内の新たな施設へと展開し始める時期となる。その意味で、ボリビア、エクアドル、ウルグアイ、ペルー、アルゼンチンの5カ国からの研修生を受け入れ、そのうちペルーと新たな接続を構築できたことの意義は大きい。またブラジルにおいてもミナスジェライスは本プロジェクトにおいてリオデジャネイロやサンパウロに次いで重要な地区であり、その中心的な施設から医師と技術者を受け入れて活動を展開したこと、またコロンビアにおいてもラセレナ大学という新たな施設との活動が始まることは、来年度以降の活動にとっても良い流れで進んでいると言える。
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今後の研究の推進方策 |
来年度はプロジェクトの後半へ向かう年となる。これまでの良い流れをキープし、主要5カ国での活動を自国内へさらに拡大し自立的な発展が出来るような体制を整備していくと同時に、周辺国への拡大も加速する。具体的にはパラグアイが新たな対象国となる予定で、その他ペルー、アルゼンチン、ボリビアなども研修への招聘および遠隔接続の両面において関係を強化する予定である。具体的な計画としては、以下が考えられる。 1)5月の米国サンディエゴにおける第4回プロジェクト会議、2)7月に招聘研修プログラム、3)定期的なラテン内視鏡テレカンファレンスの実施、4)中南米への現地調査、5)3月にリオデジャネイロで開催される世界内視鏡学会におけるライブデモンストレーションの実施に関する協議。
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