研究課題/領域番号 |
16H02783
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂内 英夫 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (20323644)
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研究分担者 |
井 智弘 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (20773360)
稲永 俊介 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (60448404)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 文字列 / 平方部分列 / Lyndon 文字列 / 回文 |
研究実績の概要 |
本年度の主な成果は以下の通りである 1) 2つの長さ N の文字列に対して最長共通平方部分列を求める問題を提案し、O(N^6) 時間 O(N^4) 領域で動作するアルゴリズムを, 更に 2つの文字列中の文字が一致するそれぞれの位置の組の数を M とすると、O(MN^4) 時間 O(N^4) 領域で動作するアルゴリズムなどを提案した。2) 長さ N の文字列のサイズ n の文法圧縮表現が与えられた時に、文字列の Lyndon 分解を計算する問題に対して,従来法では最悪の場合少なくとも Ω(n^2) 時間がかかっていたのに対して O(n log N log log N) 時間 O(n log N) 領域で計算するアルゴリズムを提案した。3) 与えられた文字列に対して前処理を行い,クエリとして1文字編集後の最長 Lyndon 文字列と最長回文を答える問題を提案し,O(N) 時間の前処理でそれぞれ O(log N) 時間, O(log log N) 時間でクエリに答えるアルゴリズムを提案した。4) ブロック回文という回文構造の新たな一般化を提案し,文字列中に含まれるすべて(B個)の極大ブロック回文を O(N+B) 時間で求めるアルゴリズを提案した。5) 2つの整数配列が与えられた時に,それらの配列を順向きと逆向きの接尾辞配列として持つ解文字列を求める問題について,a)最小のアルファベットサイズからなる文字列を線形時間で求めるアルゴリズムを提案した。また任意のアルファベットに対して b) 解の個数と c) すべての解を1つあたり log N 時間で辞書式順に列挙するアルゴリズムを提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
取り組んでいた問題について成果が得られており、順調であると言える
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今後の研究の推進方策 |
引き続き課題として挙げている問題に取り組むとともに、新しい課題についても適宜開拓してく。
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