研究課題
暗号分野においてパスワード認証方式は短い秘密情報だけを共有しているパーティがアクティブな攻撃者に対しても相互認証と安全な通信路が確立できるものであり、パスワード鍵管理方式は短い秘密情報だけでユーザの長い秘密鍵を安全に復元するものであり、匿名パスワード認証方式はパスワード認証方式の安全性にユーザの匿名性を保障するものである。現在、これらの方式は ISO/IEC 11770-4 と20009-4 で国際標準化が進んでいる。本研究では、日本の提案方式 AugPAKE と SKI mechanism をそれぞれ ISO/IEC 11770-4 と20009-4 で標準規格化するとともにパスワード認証方式、鍵管理方式、匿名パスワード認証方式を徹底的に分析した上、より効率がよくてかつ厳密な安全性証明ができる新しいパスワード認証方式、鍵管理方式及び匿名パスワード認証方式を提案する。平成30年度の主な研究実績は次のようになる。今年度では、日本の方式 LRP-AKE とRSA-AKE2 を ISO/IEC JTC 1/SC 27/WG 2 に新たに提案し、ISO/IEC 11770-4:2017 Amendment 2 の規格化に向けてその国際標準化活動を行った。4月に開かれた ISO/IEC JTC 1/SC 27 武漢会議では ISO/IEC 11770-4/AMD.2 1st WD が議論され、10月に開かれた ISO/IEC JTC 1/SC 27 イェービク会議では ISO/IEC 11770-4/AMD.2 2nd WD が議論され、LRP-AKE とRSA-AKE2 が PDAM へ進むことが決議された。その他に、パスワード認証と IBS を使う方式の安全性解析と新たな方式を提案した論文と、LRP-AKE の厳密な安全性証明と性能評価を議論した論文をそれぞれ国際学会で発表した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018
すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)