研究課題/領域番号 |
16H02837
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
楠見 孝 京都大学, 教育学研究科, 教授 (70195444)
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研究分担者 |
松田 憲 北九州市立大学, 大学院マネジメント研究科, 教授 (10422916)
杉森 絵里子 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (70709584)
高橋 英彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (60415429)
米田 英嗣 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (50711595)
葛谷 聡 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30422950)
野村 信威 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (90411719)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 記憶 / 感情 / ノスタルジア / エピソード記憶 / 自伝的記憶 / 単純接触効果 / 回想法 / 加齢 |
研究成果の概要 |
なつかしさの機能と個人差に関して,その認知的・神経科学的基盤を解明し,回想法等への応用に役立てるために研究を進めた。 第1に,なつかしさの機能と個人差の認知的基盤を解明するための心理尺度と実験課題を開発し,16歳から90歳の市民に対する大規模調査と大学生への実験によって検討した。第2に,なつかしさの機能における個人差の神経基盤を同定するためのfMRI課題を作成し,大学生に実施した。第3に,髄液バイオマーカーで診断した軽症アルツハイマー病症例の臨床データを蓄積し,回想法の効果に影響する要因と神経基盤を解明した。第4に,日本の介入研究のメタ分析を行い,回想法の効果を検討した。
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自由記述の分野 |
認知心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,第1に,なつかしさを支える記憶-感情過程の認知的,神経科学的基盤を検討した点である。第2に,なつかしさのもつポジティブな機能として,精神的健康や社会的絆などに及ぼす効果を明らかにした点である。第3に,なつかしさの傾向性や機能の個人差・年齢差・男女差を解明した点にある。第4に,なつかしさの個人差測定尺度,実験課題,fMRI課題などを作成した点である。本研究の社会的意義は,なつかしさを応用した対人援助技法である回想法について,その認知的,神経科学的基盤に基づく促進要因にかかわる考察を,調査・実験データ,臨床データ,先行研究のメタ分析に基づいて行った点である。
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