| 研究課題/領域番号 |
16H02866
|
|---|
| 研究機関 | 岐阜大学 |
|---|
研究代表者 |
志賀 元紀 岐阜大学, 工学部, 准教授 (20437263)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
| キーワード | 機械学習 / 行列分解 / スペクトルイメージ解析 / セーフスクリーニング |
|---|
| 研究実績の概要 |
補助情報を用いて機械学習の解析性能を向上させる研究課題において、２つの基礎的な研究課題、 (１) 不要な説明変数を学習前に同定することによって学習の計算コストを大幅に削減するアルゴリズムの開発、（２）訓練データを新たに加える際の効率的なサンプリング法の開発を取り組んだ。前者に関しては、分子生物学データの解析を念頭においており、遺伝子ネットワーク情報に基づく遺伝子相互作用の候補構造を遺伝子発現データからさらに絞り込む際の高速アルゴリズムを開発し、その研究成果を学会発表した。新たなセーフスクリーニングのルールを導出することによって、理論保証を与えつつ、学習の計算コストを削減できるのが本手法のメリットである。2つ目の課題に対して、既知の訓練データの多様性、未知データを獲得した際に得られる情報量を評価することによって、効率的に新規データ獲得を行う手法を開発した。強化学習におけるロボット制御に関する課題に対して手法の評価を行い、研究会にて成果発表した。上記２つの課題と並行して、物質材料計測データ解析の新規手法開発および開発手法の応用研究にも取り組んだ。今年度は、TOF-SIMSスペクトルイメージング解析への開発手法の応用およびスパース学習法に基づく解析手法に取り組み学術雑誌論文として成果発表を行なった。また、学会参加等を通じた情報交換において、物質材料計測データは益々多様かつ高次元化が進むとともにビックデータ化が進んでいることを実感しており、これを解決するための機械学習アルゴリズムの高速化の課題に取り組んだ。これに関しては次年度以降に成果をまとめ、学術雑誌などで発表する予定である。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
物質材料科学および分子生物学の応用研究を念頭においたデータ解析手法を開発し、研究会等で成果を発表した。しかしながら、学術雑誌論文に成果発表するための進捗が当初計画より遅れており、この課題を最終年度に重点的に行う予定である。
|
| 今後の研究の推進方策 |
最終年度では、これまで開発してきた手法をとりまとめ、学術雑誌論文への投稿し発表する予定である。特に、スケジュールが遅れている計算効率化の課題に関する取り組みを重点的に行う。本年度の予算には、学会発表・参加のための費用、研究データの保存用ストレージ等を計上している。
|
